観賞魚飼育に必要不可欠な酸素補給。アクアユーザーにとっては当たり前ですが、エアストーンを用いたエアレーションにはほかにもさまざまなメリットが。たかがエアストーン、されどエアストーン。季節は少しずつ暖かくなっていく今日このごろ、水温の上昇により酸素不足になりがちな夏に備えて発売されたKOTOBUKIのエアストーンにスポットを当ててみました。
☆ ☆ ☆
◆意外と効果的な「夜間エアレーション」
普段何気なく使っている「ブクブク」。初めて耳にしたこの言葉を時は、一体何のこっちゃと思ったものです(笑)。水中フィルターなどから、四六時中ブクブクと放出される泡。水をきれいにすると同時に、水に酸素を補給する役割を担っていることはいうまでもありません。その重要なポジションにあるのが、ほかならぬエアストーン。どちらかというと縁の下の力持ち的な存在のため、ついつい忘れられがちになるちょっと残念なパーツでもあります。アクアの名脇役ともいえるエアストーンがあるからこそ、水に酸素が行き渡るんです。※写真はKOTOBUKIの高性能水中フィルター「ろかドームS」
すべての生きものや植物に必要な酸素。また底面フィルターや投げ込み式フィルターなどがちゃんと働いてくれるためには、エアストーンの存在なしでは考えられません。「メダカや金魚などには必要ないんじゃないの?」という声をよく耳にしますが、酸素がいらないということは決してありません。もし水面近くで口をパクパクしている姿があるとしたら、それは間違いなく酸素不足。「この子たち、エサを欲しがってるー」と決めつけてしまうのは、あまりにも早合点すぎます(笑)。
単に水に酸素を補給する以外に、エアストーンを用いたエアレーションにはどのような効果があるのでしょうか。①下がりがちなPHを上げる②バクテリアを発生させることで水の臭いを抑制させる③油膜などを粉砕・拡散させて水の汚れを抑制させるなど、エアストーンによって細かいブクブクが発生することで、これらの効果があるといわれています。
ユニークなのは、「夜間エアレーション」。生体飼育中心の水槽では昼間も夜間も酸素補給が必要ですが、水草水槽にとっては日中せっかく二酸化炭素を添加してもエアレーションによって空気中に放出されてしまい、その結果水草が光合成しにくい結果になってしまいます。とはいえ、夜間は植物も酸素を必要とするため水草水槽であってもエアレーションによる酸素補給が有効だといわれています。
生育が難しいといわれる水草水槽。何より、二酸化炭素と酸素とのバランスが肝心。個々のユーザーの環境や事情によって違うため、そんな見極めが大切です。このほか、エアレーションによって生体から排出されたアンモニアが空気中に放出されやすくなりますし、エビの体色がよくなりダメージも少なくなったと感じているユーザーも多いとのこと。こうしてみると、改めてエアレーションの大切さがわかります。
◆ノーマルタイプでも十分OK
今回KOTOBUKIから発売されたリーズナブルなノーマルタイプのエアストーン。スタンダードな形状で、細かな泡により酸素を補給します。全6サイズ。(写真左上より右へ)ロング100、ロング150、(写真左中より右へ)丸30、丸25、角15、角25。※サイズ・価格は別掲
こちらはセラミックストーンタイプ。高温焼結製法により、より硬く耐久性も向上。全8サイズ。(写真左上より右へ)円盤40、円盤60、円盤80、(写真左下より右へ)丸25、丸30、丸40、円柱50、円柱25。なお、ノーマルタイプ・セラミックタイプいずれもエアホンプと併用してご使用ください。※サイズ・価格は別掲
◆キスゴムつきのタイプも
ノーマルタイプのエアストーンの泡の出具合をそれぞれ単体使用して検証してみました。こちらは最もサイズの小さいエアストーン丸25。小さな表面積ながら細かな泡を放出、優れた吐出能力を保っています。
エアストーン角25。スクエアの形状から、細かな泡が放出されています。
ノーマルタイプで最も大きいロング150。横置きで使用すると、泡の量がほかよりも多く放出されていることがわかります。
なおいずれもロング100およびロング150以外のエアストーンにはキスゴムがついているので、お好みの場所への設置がしやすくなっています。
◆よりクオリティーの高いセラミックストーン
こちらはセラミックストーン。円盤タイプ中で最も小さい40サイズでも、多くの泡が放出されています。
丸30。
円柱50の通常置き。
円柱50を横置きで使用。
丸30の使用時を水面から見るとこんな感じに。細かい泡の様子がわかります。確かに油膜が発生した時には、適度に拡散してくれそうです。
同じく丸30を下から見るとこんな感じ。なお、丸タイプや円柱タイプのセラミックストーンにはキスゴムがついています。
◆オキシーとの併用で屋外使用も
エアストーンは、水槽のみに使われるアイテムとは限りません。水換えなどのメンテナンス時にも、ポリ製バケツなどで大切な金魚を移動させる時に酸欠から守るためにも、エアストーンは必需品です。KOTOBUKIが昨春発売した充電式エアポンプ「オキシー」があれば、水槽から離れた場所や屋外でもエアストーンと併用して手軽に酸素を送り込むことができます。※写真はオキシー2800
オキシーのチューブ先端部にエアストーン(セラミックストーン丸30)を差し込むだけでセッティングOK。
スイッチオン。これで金魚たちも酸欠になる心配はありません。水も酸素も当たり前のように自然界にはありますが、それだけでは完璧とはいえません。魚や水草にやさしく寄り添うには、さまざまな技術と人による気配りが必要ですね。エアストーンおよびセラミックストーン各種は、全国のアクアショップで好評発売中です。
【エアストーン各種仕様】いずれもオープン価格
★エアストーン丸25(直径25㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★エアストーン丸30(直径30㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★エアストーン角15(15×25㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★エアストーン角25(25×25㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★エアストーンロング100(長さ100㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分1.0ℓ
★エアストーンロング150(長さ150㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分1.0ℓ
※毎分の吐出量は水深35㎝以下の場合を想定
※サイズには差し込み口のプラスチックは含みません。
【セラミックストーン各種仕様】いずれもオープン価格
★セラミックストーン円盤40(直径40㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分1.0ℓ
★セラミックストーン円盤60(直径60㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分1.0ℓ
★セラミックストーン円盤80(直径80㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分1.0ℓ
★セラミックストーン丸25(直径25㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★セラミックストーン丸30(直径30㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★セラミックストーン丸40(直径40㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★セラミックストーン円柱25(直径15×長さ25㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
★セラミックストーン円柱50(直径20×長さ47㎜)目安適合エアポンプ:吐出量毎分0.6ℓ、キスゴムつき
※毎分の吐出量は水深35㎝以下の場合を想定
※サイズには差し込み口のプラスチックは含みません。