東大阪市に2店舗を持つ昆虫ショップ・カラーズ。そのうち1店では爬虫類も扱っているものの、これまでアクアの取り扱いはありませんでした。今年8月11日にオープンしたばかりの3号店・カラーズ藤井寺店では、ついにアクアが新登場。これまでにない店構えと規模で、南大阪エリアのアクアユーザーを取り込む勢いです。
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◆あの昆虫イベントの主催者
西名阪・藤井寺インターからすぐ。遊戯施設や飲食店が多く立ち並ぶ、にぎやかな幹線道路に面しています。
おなじみのカラフルな看板。しかも、どこからでも目立つようにビッグサイズにしたそうです。オープンは8月11日。できたてホヤホヤ。5月ごろに急に出店が決まり、その後はちょっとした突貫工事でギリギリ書き入れ時のシーズンに間に合いました。
カラーズといえば東大阪市内に2店舗を持ち、いずれも昆虫がメイン。何といっても、専門店や用品店が集結する日本最大級の昆虫イベント「INSECT DISCOVERY 2023」のプロデューサーとしても知られ、会場となる大阪南港ATCは毎回3000人以上の来場者でにぎわっています。1年に4回開催されるカラーズ主催の「INSECT DISCOVERY 2023」のポスターも目を引きます。ちなみに直近の開催は11月5日(日)。興味のある人はぜひお出かけを。
このほか、子どもを対象にした昆虫イベントを関西の有名百貨店などで実施。もはや、昆虫イコールカラーズといってもいいくらい、昆虫を扱うプロとしてユーザーからも厚い信頼が寄せられています。
藤井寺店は、カラーズとして3店目。売り場面積も従来の2倍近くの20坪にスケールアップし、南大阪エリアの新規ユーザーがターゲットです。何といっても、昆虫や爬虫類だけでなくアクアの取り扱いを始めたというのが最大のアピールポイント。もちろんカラーズ初。看板などの表示順も、すべてアクアが先。カラーズの新しい顔としての意気込みが伝わってきます。
◆「アタッチメッシュ」出現!
前面ガラスにより明るい店内。このコーナーでは、主に昆虫のエサや用品関係が置かれています。色とりどりのコチョウランの花が、オープン間もないことを物語っています。
カブトムシやクワガタなどの生体コーナー。キワメテ9年の歴史の中でも、昆虫を紹介するのはこれが初めてかも。
背中の模様が美しい、カブトムシのフラッグシップともいうべきヘラクレスオオカブト。
これまた背中がレインボーなニジイロクワガタ。キラッキラ感が女性に人気なのだそうです。
昆虫界では名の知れたブリーダーさんの手によって育てられたオオクワガタ。
これを見れば、昆虫ファンのかたならすぐにおわかりかと。
ほかのクワガタよりやや平たいボディのヒラタクワガタ。
珍しいトイコーナーも昆虫コーナーに併設。カブトムシやクワガタが買えなくても、これなら手軽にお父さんやお母さんに買ってもらえそうです。
トイといっても結構種類があり、フィギュア系から文具までさまざま。色々と物色しているだけですぐに時間が経ってしまいそう。
カラーズオリジナルの用品や産卵材やエサなども多数在庫。ご近所の昆虫ユーザーにとっては、すぐ近くに専門店ができたことは心強い限りです。
こちらは爬虫類コーナー。昆虫コーナーとほぼ同じくらいのスペースを占めてします。
フトアゴ君やミヤマヒキガエル、2匹が寄り添っておやすみ中のカイロトゲマウスなどなど。このほか、人気のハリネズミやデグー、コーンスネークも。人気のある爬虫類やエキゾもひと通り揃っています。
お、こんなところにKOTOBUKIの「アタッチメッシュ」を発見。発売以来、ショップで見るのはこれが初めてでした。枠付きの水槽さえあれば、これを上部に取り付けるだけで爬虫類や昆虫の飼育ケージに早変わり。汎用性の高い商品として注目されています。
◆カラーズ初のアクア部門
そしてカラーズ初のアクアコーナー。まず店内に入ってすぐに目に飛び込んでくるのがベタのコーナーで、アクアコーナーのプロローグ的存在です。若い人からファミリーなど、購入層は結構幅が広いのだとか。
PKHMジャイアントやクラウンテール、ハーフムーンなどなど、お店のアイキャッチとしては十分すぎるほどアピールしています。
ベタのすぐとなりにはメダカコーナー。
そしてゼブラダニオやエンゼルフィッシュほか、ポピュラーな熱帯魚も。
そしてカラーズ初の目玉ともいうべき金魚コーナーが一番奥に。
反対側から見たらこんな感じ。60㎝の水槽を中心に、存在感のある大型金魚のオンパレードです。
文字通り龍のような鱗を持つドラゴンスケールオランダ。
ランチュウと東錦の交配によって作出されたのが江戸錦。体型はランチュウ型なので背ビレがありません。
そして人気のランチュウ。背ビレがなくずんぐりとした姿が不動の人気。
どの売り場にいても、金魚水槽の最上段部分がチラ見え。藤井寺店がアクアに力を入れているのがよくわかります。
◆金魚への強い思いが講じて
店長はこの人、安立稔さん。おうちには、金魚、熱帯魚、昆虫、ネコなどが。安立さん以下3人のスタッフもそれぞれ自宅で生きもの飼っていて、豊富な経験や知識が店にとって大きな強みとなっています。
前職はホームセンター内のペットショップの店長だった安立さん。以前からカラーズは客として利用していましたが、ある日新店オープンの話が急浮上。昆虫ユーザーとして、またショップ店長としての経験を買われ、最終的には藤井寺店の店長として招かれました。「うれしかったです。まさか3番目のカラーズを任されるとは思ってもみませんでした。いずれ自分の店を持ちたいとずっと思っていたので、意外なかたちで夢が叶いました」。
安立さんの強みは何といっても金魚。前職場でも金魚を扱い、リピーターも多かっただけに藤井寺店ではどうしても金魚を扱いたかったそうです。結果的にはカラーズのオーナーに腕を見込まれ、「わがままを認めてくれました(笑)」。結果、カラーズ初のアクア取扱店を任させることになりました。
かつて安立さんが金魚にハマるきっかけになったというランチュウ。
「個人的には、長ものが金魚らしくて好きなんです」。
オランダショートテールを指さして、「これはちょっとそうじゃないですけど、顔が可愛くて好きなんです」。自然界には決してない、人がつくるとここまで美しくなるんだということを実感したからこその金魚推し。
金魚コーナーの水槽はオールKOTOBUKI。「品質が丈夫なのも評価できますが、ほかと透過度が違うんですよね。店をやっているからには、きれいに魚を見せたいですからこれは大事です」。
◆ヘラクレスが当たる「高級くじ」
昆虫イベントでもおなじみの「昆虫くじ」を店内で常時開催。1等は、何とあのヘラクレスオオカブト。その他4等まで、1回300円で昆虫やトイが当たる仕組みです。
これは一体?イモ虫?「私の友人たちが、勢いでオープンのお祝いに観葉植物を送ってくれたんです(笑)」。
「これも友人がお祝いにと描いてくれました」。安立さんがドラゴンスケール好きなことをわかっていて描いてくれたそうです。
アクアショップでは珍しいぬいぐるみ各種の販売も。
特に推しはクワガタのぬいぐるみ。“昆虫のおねえさん”もお気に入りです。
ごくわずかですが、最近植物も取り入れました。オープンして3カ月足らず。試行錯誤の連続。南大阪という新天地で、幹線道路に面していることもあり少しずつ認知され始めていますが、「まだまだこれからです」。
どちらかというと、ショップでは縮小傾向にあるアクアですが、「だからこそ挑戦してみたいですし、本当の楽しさや趣味としての奥深さを、お客さんに提供していきたいんです」。
昆虫好きな人はアクアも好き。それをかたちにした藤井寺店の動向が大いに注目されています。