2021/08/06ユーザー, 人物, 専門家, 技術, 未分類

【ユーザー訪問】後編/寄り添える愛があるからこそ☆もはや爬虫類はすっかり懐いている齋藤龍ノ輔さん&関 望さん(兵庫県山東町)

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ただ爬虫類が好きというだけではない2人。ヘビやトカゲに対する愛情はただならぬものがあります。傷ついても傷ついても(笑)。今後2人は何を目指していくのでしょうか。

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◆紆余曲折トカゲ物語

さてこちらの部屋はトカゲが中心。さっきのアクアヘビリウムの部屋と違って、かなり高温に設定してあります。まさに常夏の天国。爬虫類には空調がつきものですが、夏は毎月約3万円、冬には毎月約8万円もの光熱費がかかるのだそうです。

 

ケージのほとんどがハンドメイド。既製品をDIYしてみたり、バーベキューで使用する金網を巧みに利用したり。飼育する動物たちのことがよくわかっているからこそ、自分たちでつくったケージもまた意味があります。快適性を重視しつつセキュリティーも万全であることは、いうまでもありません。

 

インドシナウォータードラゴン。トカゲ同士だと意外と仲良くできたり集団生活もできる子が多いらしく、「せっかくなら彼女を、と思いお迎えした女の子なんです」。なので計2匹。この子はヴィシュヌ、もう1匹の男子はアナンタと、いずれもインド神話にちなんだ名前がつけられています。「切っても切れない関係性が神話の中であるので、この子たちの関係性もそんなんになればいいな~と思っています」。決して思いつきや語感ではなく、ちゃんと理に適った名前だってあるんですよ~(笑)。

 

2人がイベントでビビッときてお迎えしたサバンナモニター。イベント会場では結構おとなしくしていたのに、「いざ連れて帰ってきたら、手がつけられないくらい激荒でびっくり。そう、会場ではネコ被っていたみたいです(笑)」。トカゲがネコを(笑)。「ナイルモニター同様、この子にもかなり痛い目に遇わされましたが、きっとおとなしくなると信じながらナイルモニターと同居させた時期もあったんです」と望さん。結果、ナイルモニターが亡くなってしまったのは、同居させてしまったからかなと後悔することも。でもきっと今ではこの子がナイルモニターの意志を継いでいるに違いありません!

◆ついに出産コングラチュレーション


おっとこの子は?産卵間近のボールパイソン。「あと2日後が予定日なんてすよ~」。へー、ヘビにも予定日とかがあったとは。「想像妊娠だってあるんですよ(笑)」。さらにオドロキ(笑)。また、「今年産まなかったら、1年間はお休みなんです」だそう。

 

おなかの部分をよく見ると、確かにポコッポコッと卵らしきものが。もうすぐお産が始まるというのにごめん(笑)!

 

ボールパイソンに対するこまやかな望さんの心配り。このあたりは、女性ならではの視点が功を奏しているような気がします。

 

そして過日、待望の卵が産まれました!予定日より3日遅れではありましたが無事産卵!計5つの新しい命たち。それを包み込むようにしっかり抱える母親。ちょっと感動的です。孵化を待ちわびているのは、龍ノ輔さんたちだけではありません。(画像は望さん提供)

 

齋藤さんによると、おそらく有精卵だと。でもまだ安心できません。殻を破って元気な子たちの顔を見るまでは。(画像は望さん提供)

◆エサが偏らない配慮も

ずらり並んだヒョウモントカゲモドキ用ケージ。現在入居率100%のレオパマンション(笑)。

 

飼育のためのエサは生き餌3種類・人工フード5種類。一般的にレオパのエサというと、コオロギなどの生き餌か人工エサを使うかで分かれますが、ここでは色々な種類のエサを与えています。その理由は、「レオパたちが私たちの元を巣立って別のユーザーさんのものになった時、どんなエサを与えてもちゃんと食べられるよう慣らしているからなんです」。こういった試みは初めて知りました。飼育環境だけでなく、給餌ひとつをとってもさまざまな方法を試している龍ノ輔さんと望さん。研究熱心にもほどがあります(笑)。(画像は望さん提供)

 

ちなみに望さんには、爬虫類が販売できる第一種動物取扱業者としての公認資格も。「将来的にはリアルショップを出すのが夢なんです」。望さんのような人のショップならきっと大丈夫。知識と体験の豊富さで、注目する爬虫類ユーザーはきっと多いことでしょう。記念すべきその日まで、しばしお待ちを。

◆夜中にご対面するのは

ついつい忘れるところでした。もうひとつ望さんにはコレクションがあります。それは、奇蟲類。漢字変換もままならない難しすぎる分類(笑)。ケースの数だけクモなどがいたりします。何も知らない人が見たら、きっとソーイングセットや常備薬が入っているのだろうと思ってしまいますよね(笑)。開けてビックリ!

 

もちろんこの子たちにも名前がついています。にしても、まったく姿がみえないんですけど。「夜行性なので土に潜ってしまっています。昼間に見ることはほとんどありません」。

 

じゃあいつ?「仕事が終わるのが深夜になるんですが、帰宅したら真っ先にここへきて観察するのが楽しみなんです」。そのころ、龍ノ輔さんは高いびきで爆睡していることはいうまでもありません(笑)。

 

どんなクモたちがいるのか、後日画像を送ってもらいました。「どれもこれも美しいでしょ?」。

 

あ、サソリもいたんですね!

 

やたらとふわふわした感触が顔に当たるなぁと思っていたら、脱皮したヘビの皮でした!てっきり暖簾かと(笑)。

◆爬虫類は本当に懐かないのか

2人の姿を見つけると、とたんにソワソワキョロキョロする住民たち。あの子もこの子も。そんな爬虫類たちの仕草を見ているだけで、とっても癒されてしまいます。みんな龍ノ輔さんや望さんのことを飼い主だとちゃんと認識してるんですね。

 

「ただ外へ出たいと思ってるだけだと思いますよ~(笑)」とサラリとかわす望さんですが、フトアゴヒゲトカゲをあやす望さんを見ていると、それだけのようには思えません。

 

一般的に爬虫類は懐かないというのが定説になっていますが、こんな寄り添いかたを目の当たりにしていると、慣れるのを通り越してすっかり懐いていても不思議ではないような気がします。もしかしたら望さん自身は気がついているにもかかわらず、あえてそれを口に出していないだけなのかも知れません。とっくに懐いているからこそ、彼らたちはエサの要求だけじゃなくかまって欲しくて望さんたちを求めているように思えてならないのです。

 

いや、やっぱり謎は謎のまま置いておくほうがいいのかも知れません。答は必要ないのかも知れません。でも、そんな爬虫類と人間とのロマンがあってもいいではありませんか。

 

ヘビ・カエル合わせて36匹。トカゲ・クモ・ラットで69匹。合計105匹というのが、取材時の全容。犬や猫などの哺乳類だけが人に懐いて、爬虫類だけが懐かないというのは、もしかしたら違うのでは?と、ついつい熱くなってしまったキワメテでした(笑)。

◆ほのぼのダンゴムシたち ~エピローグにかえて~

帰り際、ふと振り返るとプラケースの中でダンゴムシ2匹が何やらゴソゴソ。「ああ、これエッチの最中なんですよ(笑)」と久々に口を開いた龍ノ輔さん。このあと詳しい解説があったのですが、よい子は決してマネしないように(笑)。

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