本格的な紅葉の季節を前に、京都のお寺ではしっとりとした苔の美しさが際立っています。そんな情景を目の前にして、「私もあんなように苔を育てられたらいいのにな~」と、失恋さながらにためいきをつく苔女子もいるのでは(笑)。水や湿気、日当たりとのバランスなど、安定した状態で苔を育てていくのはそう簡単ではありません。もしかしたら、苔を育成するのってある意味恋愛より難易度が高いのかも(笑)。今秋も京都では、お寺の苔にちなんだ観光キャンペーンを展開中です。どことなくセンチメンタルな秋の京都には、しっとりとした苔が似合います。タピオカよりも苔のほうが好き!というヤバい苔女子も必見(笑)
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◆哀しい伝説に導かれるままに
今回最初に訪ねたのは、京都嵯峨野の祇王寺。「平家物語」にも登場した哀しい伝説の舞台でもあります。平安時代、平清盛に可愛がられていた白拍子・祇王でしたが、清盛の心変わりによって捨てられ、その後都を追われ母と妹とともに出家せざるを得なくなりました。弱冠21歳(涙)。昔も今も、男って何て勝手なんでしょう(笑)。今では超メジャー観光地・嵯峨野ですが、こんな哀しい伝説を知っている人は少ないかも知れません。秋の京都というと、恋に破れた女性が一人で傷心の旅をするイメージが強いのは、こんな伝説や歌謡曲などに影響を受けた昭和世代の人間だからに違いありません(笑)
一面に広がる苔の庭。あまりにも静寂すぎて、まるで時間が止まったかのようなたたずまい。その様子はまるで、敷き詰められたふわっふわの絨毯さながら。適度な湿気で保たれた地理的条件もあって、しっとりと美しい自然美を醸しだしています。
境内はさほど広くありません。早足で歩けば、ほんの数十分ほどで一周できてしまうほど、こぢんまりしています。哀しい伝説があった昔はもっと大きな尼寺だったそうですが、当時から苔が自生していたかどうかは不明です。いや、きっと雨水のごとく祇王の涙を受け止めてきたからこそ、ここまで育ってきたに違いありません(涙)
屋根の上には、青々としたシノブゴケが。少々水がなくても簡単にへこたれません。逆に雨などの水分が多すぎると、逆に茶褐色に変色してしまう可能性も。それはそれで風情があるのも、また苔の魅力といえるでしょう。
よくみると、こんもりしたスギゴケが小さな山のようにあちこちに。てっきり盛られた土や石の上で成育したものと思いきや違いました。葉焼けしたスギゴケの上に胞子が飛び、それらが何度も繰り返されたことによってこのようなこんもりとした苔美を醸しだしているのだそう。だから中は空洞。これは意外でした。
苔の種類は、小さいものも合わせると40種類以上あるそうです。境内の苔を紹介したこんなパネルもありました。みなさんなら、いくつくらいわかりますか?
時期的にまだ早いですが、紅葉の名所でもあります。しかもほとんどの木の背丈が高いのが特徴。色づき始めるのは、毎年11月23日前後。5度以下の日が4~5日続いたタイミングで少しずつ色づき始めるのだそうです。紅葉と苔のコラボレーションも、きっと見事なのでしょう。
祇王寺を代表する苔といえば、やっぱりヒノキゴケ。イタチノシッポゴケともいわれ、一見スギゴケと似てはいますがボリュームが違います。流れるようなしなやかさはまるでファーのよう。こんなにしっかり色づいているヒノキゴケを目の当たりにできるのは、このお寺だけかも知れません。要チェック。インスタ映えすること間違いありません(笑)
つい1年前までは、今より日陰が多くて苔にとって好環境だったそうです。あの去年の台風で、隣接していた多くの杉が倒木してしまうまでは。倒木によって日の光を遮るものが少なくなり、日が当たりすぎて一部の苔が変色するなどのストレスが生じ始めたのだそうです。現在は少しずつ再生のための努力が行われています。小さな環境の変化でも、ナイーブな苔にとっては大問題。
結局、自然の中で苔がどう育っていくかは湿度や温度、光などのバランス次第なので、倒木によってそのバランスが崩れてしまうと思わぬダメージを受けてしまうというケースもあるということです。
そういう点でいえば、趣味として苔を育てるプロセスも同じです。設置場所や霧吹きの量、証明の強さや時間、さらには苔との組み合わせによって、状況は微妙に変わってきます。単に水をやればいいというのものではありません。根というものが存在しない苔は、園芸や観葉植物とは少し違います。
苔にとってどのような環境が適しているか。それらを日々考察しながら成長の過程をあたたかい目で見守っていくところに、苔を育てる楽しさがあります。
もし苔が茶褐色に変色しても、ああダメになっちゃったなんて諦めてはいけません。変色は決してアウトになってしまったわけではなく、今の環境が自分に合ってないよ~という苔からの健気なサインなのですから。苔たちにきれいになってもらうためには、それを育てる自分たちも努力しないと。相思相愛。以心伝心。比翼連理。。。苔を育てる過程って、やっぱりプロセスがものをいう恋愛に似てません(笑)?
◆JR東海のキャンペーンは8カ所のお寺で
おお~、境内の草庵にはこんな展示が。苔を使ってジオラマ風に再現したラウンド型のガラス容器の作品と、さらには文字を苔でかたどり襖の半分くらいのサイズで再現した“苔版御朱印”の2種類が。境内の苔とは別に、こんな素敵な作品とも出会えるとは。
これらはJR東海の観光キャンペーン「モシュ印 コケ寺リウムキャンペーン」にちなんだ期間限定展示。今秋は祇王寺のほか、地蔵院・妙心寺桂春院の3カ所のお寺が新たに加わり、これで常寂光寺・三千院・圓光寺・東福寺・建仁寺と合わせて、キャンペーンの対象寺院は計8カ所。開催は12月8日まで。JR東海といえば、おなじみの「そうだ、京都行こう。」や最近では「うまし うるわし奈良」、そして遠距離恋愛をテーマにしたあの大ヒットキャンペーン「クリスマス・エキスプレスシリーズ」など、人の心をつかむハートフルな演出と見せ方が実にうまい!今回のキャンペーンのタイトルにもなったモシュ印やコケ寺リウムという言い回しもユニークです。
吉野窓を背景に展示されたコケ寺リウムといわれる作品。朱色の毛氈と相まって、はぁ~思わずため息が出てしまいます。しかも、時間が許すならいつまでも見入っていたい。こういうのに女子は弱いんです(笑)。
ガラス容器の中には、お寺の一部がジオラマ風に再現されているものも。実際のお寺と作品の見事なマッチング。ついさっき歩いていたお寺の風景が作品でもう一度見られるとあって、なかなか心憎い演出です。これらの作品は、すべてとある苔作家さんが製作。一体どんな人がって?それを言うのはまだ早い(笑)
タイトルは「苔寺正面から見た草庵」。そう、今自分たちがいる草庵を苔むす散歩道から見た情景をジオラマ化しました。使われているのはホソバオキナゴケやアラハシラガゴケ、イトハイゴケなど5~6種類の苔が。さらにヤマモミジなどをあしらうことで、背の高い紅葉が特徴の境内がコンパクトに表現されています。こういうのを見ていると、ついつい自分でもつくりたくなってきますよね。
さらにグッと近づけば、すっかりミニチュアの世界はまり込んでしまいそうになります。
まるで書道の一筆書きのようなアートがモシュ印。そう、モス(苔)と「御朱印」を引っかけた、いかにも女子受けしそうな造語。御朱印も今や空前のブーム。ちなみに、モシュ印に使われているのはドライモスといわれるもので、これ以上成長しない種類の苔なのだそう。コケ寺リウムもモシュ印も、苔を知り尽くしたスペシャリストならではの作品ばかりです。
日が差したり、影に覆われたり。雨に濡れたり、晴れ間が戻ってまたいきいきとしたり。その様子は、まるで人の心情を表しているかのよう。都会の雑踏を離れて苔と寄り添っていると、嫌な現実なんか忘れてしまえそうです。
苔のある風景。平清盛に捨てられ傷ついた祇王は、どんな気持ちでこのお寺にいたのでしょうか。みなさんもぜひ平安時代にさかのぼり、哀しみのヒロイン・祇王になった気分で歩いてみてください。苔のあるお寺、どちらかというと女一人旅が似合うと思います(笑)
◆現実と作品が融合する瞬間
祇王寺と同じく、新たに観光キャンペーンに加わったお寺が、同じ洛西エリアに位置する地蔵院。一休さん生誕の寺として知られ、境内全体が竹に覆われているため「竹の寺」と呼ばれています。
ひっそりとたたずむ総門に向かう参道の風景がとっても素敵です。お寺そのものの規模は大きくありませんが、この情景だけでも一見の価値あり。まさかここが住宅街の一角にあるなんて、想像もできません。
参道の両側には、絨毯のような苔がひたひたと。祇王寺同様、山が近くて苔が育つにはベストコンディションの環境です。実はこの時、急な落雷で足止めされたのですが、かえってそれが苔たちをいきいきさせているような気がしました。
本堂を経て枯山水庭園へ。ここでも苔が来訪者を迎えてくれています。なお、今回のような特別な催事が行われていない時は、庭園に入場できない時間帯がありますのでご注意のほどを。
たどり着いたのは、まるで額縁庭園。息をのむほどの静寂。まさに自然美がつくったおおらかさと厳格さ。いにしえの歴史があったからこそ立ち会える、悠久の美。これまでにどんな人々がここを訪れたのかは知りませんが、苔たちはまぎれもなくそれらをみてきた生き証人だったに違いありません。
雷雨が通りすぎたばかりの庭園と縁側。雨露に濡れた苔たちの生命力を感じずにはいられません。思わず背筋がしゃんと伸びました。
ローアングルからの庭園。苔との距離も縮まり、より親しみを覚えた気がしました。
キャンペーンにちなんだ作品は一番奥の茶室に。再現されていたのは、境内に入る前に見た総門付近。やっぱりそうきましたか(笑)。コツボゴケやトヤマシノブゴケなどの苔のほか、ササの仲間であるトクサやミズトクサ、そしてヒメササなどを竹に見立てて、竹林のイメージを創出。苔だけでなく、ほかの植物を使ってリアルに演出するあたりはさすがです。
実は、今回のキャンペーンに強く惹かれたのがこの作品でした。10数年前に1度だけここを訪れたことがあるのですが、総門からの風景が強烈に焼きついてしまっていたというわけです。この作品をネットで見た時は思わずフラッシュバック。また行ってみたい!と。そして、やられた!と(笑)。強烈に嫉妬してしまったことを白状しておきます(笑)。
◆苔を維持していくための苦心は市街地ならでは
最後に訪れたのは、京都の市街地に位置する日本最大級の禅寺・妙心寺塔頭・桂春院。このお寺も新たにキャンペーンに加わりました。
驚いたのは、こんな市街地のど真ん中でも苔が美しく際立っていること。すぐそばに山がある祇王寺や地蔵院とは、明らかに環境が異なります。だからでしょうか、ほかのお寺よりも毎日水を欠かせないのだとか。苔を育成するのは簡単なはずがありません。
桂春院は「清浄の庭」「侘の庭」「思惟の庭」「真如の庭」で構成。春には大島桜が、秋には紅葉が目の前に惜しげもなく広がります。なんといっても天下の妙心寺。シーズンで訪れる観光客はハンパないことでしょう。
真如の庭をよくみると、庭のつくりが少し変わっていました。縁側と苔庭の間に、ツツジがびっしりと植えられていたからです。これは、縁側と庭との段差を隠して目立たなくさせ、しかも広がりのある庭の風景を演出するための工夫だったのです。なるほど、視線が高くなると庭そのものの見え方まで違ってきます。高さがある分、よりワイドに見えます。水やりだけでなく、あらゆる工夫で苔庭を演出してきた苦労が、ここにもあります。
マンジュウゴケが庭全体に広がり、まるでビロードのような美しい光沢と立体感。この風景が当たり前だと思わず、美しい状態を保つためのさまざまな努力があることを、訪れた人にも知っておいてもらいたいものです。
このお寺で一番印象的だった作品は、「侘の庭の門と灯籠」。古びた木戸をメインにポツンと石灯籠がワンポイントであしらわれていました。オオスギゴケやヒノキゴケ、ミズゴケ、イトハイゴケなどを巧みに使って、さらにはアラハシラガゴケによってこんもりとした門前のツツジを再現。決して派手さはありませんが、こんなシチュエーションこそ苔の選び方や配置が難しいのでしょう。
ああ、なるほど。この風景が作家さんの目に止まったのですね。お寺ごとに、ひとつひとつ違った感性で創作されるそれぞれの作品。一体どんな人がこれを手がけているのか、マジで気になります。もう少々お待ちください(笑)
見頃の期間が限られている桜や紅葉。でも苔なら見頃は一年中。さらに趣味で苔を始めれば、いつでも自宅やオフィスでお気に入りの風景を独り占めできます。こうなればもうテンションMAX。苔ブームはまだ始まったばかりです。
◆苔をさらに深堀りしてみる
ところ変わって、こちらは大阪ミナミ屈指のおしゃれな街・南船場。ファッションやグルメの発信地でありながら、ひときわ異彩を放っているのが苔を専門に扱った苔インテリアショップ「moss-connect」(モスコネクト)です。苔に関することなら何でもオールマイティー。苔玉、資材・用土などの販売のほか、ワークショップも定期的に開催し苔女子にも大人気です。
大変長らくお待たせしました(笑)。JR東海の観光キャンペーンで、コケ寺リウムすべての作品を手がけてきたのがこの人。そしてこの店のオーナー。滋賀県出身の今田 裕さん。まるでイタリアンの若手シェフかパテシェのようなキャラでしょ(笑)?苔に関することはどんなことでも親切に明確に答えてくれます。ハッキリものを言う人。そして、見るからになかなかのイケメン。苔だけでなくきっと今田さん目的に来店する人もきっと多いだろうなと、つまらぬ妄想はふくらむばかりです(笑)
女性好みの商品がいっぱい並んでいます。インテリアとしての苔、今田さん自身がつくったものを買って帰るもよし、一から教わって自分でひとつの作品をつくり上げていくもよし。苔を趣味にするのは今田(今だ)!なんつって(笑)
それにしても苔だけを専門に扱う人って、そんなにたくさんいるわけではありません。たいていはアクアショップと並行していたり、観葉植物を扱う中でちょこっとだけ苔も扱っていたり。お寺でもそうですよね、植木職人はたくさんいるけど、苔職人って聞いたことがない(笑)
実は、元アクアリスト。アクアショップに15年在籍したころから苔に興味があり、積極的に苔を仕入れて販売していたことも。「都会ではだんだん緑というものがなくなりつつあるじゃないですか。趣味で育てる緑といえばどうしても観葉植物が中心になりがちですが、小さくても命を一生懸命つなごうとしている苔に魅力を感じたんです」。キャンペーン期間中、月に1度メンテのために京都のお寺8カ所を回るのだとか。ということは、11月と12月の2回今田さんとお寺で偶然会えるかも知れませんよ。具体的なスケジュール?そこまでお世話できませ~ん(笑)
なるほど。そういえば、お寺でも野山でも、どちらかというと苔って脇役ですからね。これを主役にしようという発想自体に、思いやりがあふれているような気がします。「個人的な意見ですが、小さなものを育てようとする人は性格もやさしいんような気がします。かといって、あまりにも小さすぎる微生物なんかを愛する人はマニアックやと思いますけど(笑)」
今田さんによると、テラリウムというのはアクア業界が使う言葉で、苔がメインではなく実際に苔を使っていないものもそう呼ばれることが多いのだそう。一方、コケリウム、苔テラリウムというのは苔がメインのものを指すそうで、ほかの植物と一緒にそれぞれの苔の特性を生かして育てていく楽しみがあるのが苔テラリウムだということらしいです。世間ではかなりごっちゃになっていますが、今田さんが手がける作品の大半が苔テラリウムということになるのでしょう。
おお~、床にも苔がびっしり敷かれていてまるで苔のあるお寺のよう。勝手に題して床コケリウム(笑)
今田さん!店の中を歩くのにお客さんみんなめっちゃ気ぃ使ってはりますよ~(笑)。いやいや、苔を自分で育てようとするなら、それくらいデリケートなハートがないとダメかも知れません。
テレビ番組でロケに訪れたタレントがつくった作品もいっぱい並んでいます。これは、なんとあのダウンタウンの浜ちゃんの作品。ああ見えて、やる時にはやる人なんやと妙に感心したりして(笑)
店内のあちこちのPOPには、どうやって苔を育てたらいいかのノウハウがワンポイントで書かれています。それでも難しいと思ったら、今田さんに直接聞いてみてくださいね。「キワメテ!水族館」で見ました、と言えば絶対親切に答えてくれますから(笑)
ここで今田さんおすすめの苔をざっくりご紹介。何かの参考にぜひどうぞ。
写真左から、タマゴケ、コバノチョウチンゴケ、コツボゴケ、ホソバオキナゴケ。すべてシャーレにドーム型の蓋をして湿を多めに保っているため、通常販売しているパックの苔とは色や姿などが違って見えると思います。同じ苔でも環境が違うとこれほど違うという、いい見本にもなるような気がします。
春になるとまんまるの胞子をつけるタマゴケ。とりあえず湿気好き。成長度合いは普通。で、苔テラリウムなどの人工的な環境下ではうまく管理しないと胞子を付けづらいそうです。その分、自分の苔テラリウムの中で元気にたくさん胞子を出してくれるとうれしいし、やり甲斐もひとしお。苔をよく知る女性の間では、「たまちゃん」と呼ばれ親しまれています。
何とオス・(雄株)メス(雌株)の区別があるという珍しいコバノチョウチンゴケ。毎年1月から2月上旬にかけて、ほかの苔よりも早く新芽を出します。成長の度合いは普通ですが、乾燥には比較的強く、乾燥に堪えるため葉を縮める特性があります。
よく見ると葉が透明なコツボゴケ。キラキラしているので、苔テラリウムのアクセントとして使うのにも重宝します。半日陰、湿気を好み成長も早め。葉っぱが透明で、水をやるとがキラキラして印象的です。湿気を好むということは乾燥には弱いわけで、極端な乾燥を繰り返すと弱ってしまうので密閉型の容器での成育が向いています。
ある意味、苔の定番的ホソバオキナゴケ。そして初心者向き。乾燥には比較的強いものの、成長度合いはほかに比べてやや遅めだそう。乾燥すると葉が白くなりますが、縮れてしまうことはありません。
何はともあれ、苔を趣味にしようと思えばとりあえず環境に慣れて落ち着いてくれるまでが勝負。いわゆるガマンの子(笑)。それさえ乗り切れば、育てていくのは霧吹きだけチャッチャで済むのだとか。ホンマかいな(笑)
要するに、まずは苔の特性をちゃんと知ること。湿気を好む苔もあれば、逆に乾燥を好む苔もあります。苔という言葉で一括りにしてしまうのはちょっと乱暴。「それさえわかれば、お寺へ出かけた時も苔を観察する楽しみが増えますし、参考になることもいっぱいありますよ」。かつては苔を求めて近畿の野山をあちこち登ったという今田さん。ここまで苔を知り尽くした人はそうそういないと思います。
全国でも数少ない苔専門ショップ。わからないことがあれば、いつでも気軽に相談に応じてくれますのでぜひどうぞ。
季節は秋。わずか1㎝にも満たない超ミニサイズの苔たちですが、時代はいくら変わってもその健気な姿は昔から不変です。長年の間、雨や風、太陽などの自然の恵みと共存しながら、自分自身をたくましくそして優雅に成長させています。紅葉や竹、桜たちに主役を常に譲りながら、自分たちは脇役として目立たないようにひっそりと。でも見た目はしっとりと。そして本当はすくすくと。
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