2017/05/19イベント, 取材, 未分類, 歴史, 自然, 観光

【観光】フェリーさんふらわあで瀬戸内海を旅してみた☆水のある風景vol.24〈特別篇〉

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「船に乗ってじっくり瀬戸内海を旅してみたい」。

そんな衝動にふとかられて、思い立ったのがフェリーの旅でした。

とはいっても、関西発着のフェリーの大半は、夜間の航行。

せっかく瀬戸内海を旅するのだったら、やっぱり昼間がいいですよね。

色々探していたら、あったんです!フェリーさんふらわあの「昼の瀬戸内感動クルーズ」。

初夏の心地よい潮風が吹く瀬戸内海に寄り添いながら、思い切りクルーズを満喫してきました。

 

 

◆昼間の瀬戸内クルーズはさんふらわあ唯一

 

やってきたのは、神戸市の六甲アイランドフェリーのりば。すでに停泊しているフェリーは、「さんふらわあ ごーるど」。2007年に完成し、総トン数11,170トン、全長165.5m、全幅27m、航行速力23.2ノット、旅客定員716名といったスペックで、フェリーとしてはまだまだ新しく白い船体が印象的です。

今から乗る船。そして昼間の瀬戸内海。のんびりしたクルーズ。色々想像するだけでもわくわくしてきます。

 

トレードマークは何といっても真っ赤な太陽のマーク。フェリーに詳しくない人でも、さんふらわあと聞いただけで、このマークが頭に浮かびますよね。ついでに言うと、「さんふらわあ さんふらわあ 太陽に守られてゆこう」という歌が今もあるんですよ~。

 

午前10時40分出港。早速外部デッキに出てみると、色とりどりの紙テープが舞っています。えー、フェリーなのにこんなことまで(笑)?出港を盛り上げる、このツアー独自の心憎い演出。ターミナルでは神戸山手大学吹奏楽部によるお見送り演奏も。これには驚きました。まるで豪華客船を彷彿とさせる出港セレモニー、幸い天気もよく気分は最高です!

 

爽やかな初夏の陽気。心地よい潮風。飛行機や鉄道の旅とはまったく違う、独特の旅のはじまり。このゆったり感は一体なんでしょう。「船旅は一度味わうとやみつきになる」という話を聞いたことがありますが、わかるような気がします。

 

外部デッキには、こんなものまで。うれしいサービスです。

 

出港間もない船内では、ウエルカムドリンクの大盤振る舞い。テンションがさらにアップする、まるでパーティーのようなツアー独自の心憎い演出です。

 

明るい日差しが差し込むプロムナード。ここからでも海がみえるので、お友達やグループ、ご家族でのんびりすごせますね。

 

あ、肝心なことを言い忘れてました(笑)。今回の「昼の瀬戸内感動クルーズ」は、フェリーさんふらわあだけが企画している独自のツアーで、年に4回開催されています。去年は3回でしたが、今年は1回プラス。日中の瀬戸内海を楽しみながら、多くの船内イベントにも体験できるという、まるで豪華客船のようなツアーで、利用者は年々増えているそうです。この着眼点はさすが!かつて瀬戸内海に別府航路を設け、新婚旅行をはじめ多くの観光客を九州に送り込んで成功したフェリーの老舗だけのことはあります。

 

フェリーというと、どうしても夜のイメージが強いですよね。関西から四国や九州へ向かうフェリーも、大半が夜の出港。朝目覚めたら目的地、というのは確かに効率的ではありますが、瀬戸内海独特の多島美が寝てる間にすぎてゆくというのは、あまりにももったいない。

かといって、定期航路をいじるのはこれまた大変なこと。通常便をこなしながら昼便を取り込むのには、相当な努力があったに違いありません。それをやってのけたフェリーさんふらわあ、大したものです。ほら、昼間だとこんなに海が輝いています。きっと船も喜んでいることでしょう。

 

◆潮風に寄り添いながら明石海峡大橋を通過

 

めっちゃいい天気~!青い空と海、船の航跡、行き交う大小の小船など、こんなに近く自然と対話できるのはクルーズならではですね。何しないでボーッとしているのも悪くありません。いや、人間そんな時間も必要なんですよきっと。

 

展望デッキにおられた2人は、四国や九州へ登山するためにこの船をよく利用するそうです。「通常は夜出て朝着くので、本格的に登山をやるにはすごく便利なんです。でも昼のフェリーにも一度乗ってみたくて」と、今回は登山ではなく観光がメインなのでこのツアーに参加しました。だからかー、カメラを何台も持って、常にデッキで写真を撮っておられたのは(笑)

 

男性の一人旅の姿も結構ありました。船で男一人旅、ってところでしょうか。

 

展望デッキでレンズを替えながら常に写真を撮っておられたこの男性も一人旅。千葉県から。おお~、また遠くからお越しなんですね。若い頃、神戸で浚渫事業に携わっておられたこともあったとか。「去年も参加しました。その時もいいお天気でした。水平線に落ちてゆく夕陽は最高でした」。だからまた今年も最高のショットを狙いに参加されたそうです。ちなみに奥様は?「ああ、実家の神戸でのんびりしてますよ(笑)」。なるほど、奥様と知り合われたのも若かりし頃の神戸だったんですね(笑)

 

11時40分。展望デッキには、いつのまにやら多くの人たちが集まってきました。

 

すると、おお~明石海峡大橋が間近に迫ってきました。すっごい迫力!1998年に完成した世界最長の吊り橋(3,911m)で、まさしく瀬戸内最初のハイライトとなりました。こんな角度から橋を間近に見れるのは、まさに船ならではですね。

 

明石海峡大橋の下をくぐる様子をコマ送りで。お客様~、首を痛めないようにしてくださいねー(笑)

 

少しずつ遠ざかってゆく明石海峡大橋。瀬戸内クルーズ、最初の感動ハイライトでした。

 

突然ですが問題です(笑)。淡路島にある灯台のような建物、これが何かご存じですか?海上保安庁の大阪湾海上交通センター。付近を通るすべての船の航行情報を集約し、かつ航行管制が行われている施設なんです。ちょっとマニアックですが(笑)

 

マニアックといえば、こんな人もいました。高松市の男性、匿名希望(笑)。生粋の船マニアで、何と去年行われた3回のツアーすべてに参加。休みがあれば船に乗っているツワモノです(笑)。豪華客船の乗船経験もあり、船のことを語り出したら止まらない様相ありあり(笑)。何度参加しても、天候などによって同じ風景はふたつとないクルーズ。リピーターさんが結構多いのもわかるような気がします。

 

◆ツアー独自の船内イベントも盛り沢山

 

このツアーの特製ランチは、あの「なだ万」のお弁当「匠の膳」。手の込んだ煮物や合鴨燻製、牛肉佃煮、ひじきご飯など、まさに大人のお弁当でした。

 

船内では宝塚の観光コーナーが。宝塚の観光スポット・手塚治虫記念館にちなんで、「リボンの騎士」サファイアも観光PRにひと役。鉄腕アトムもイケてました(笑)

 

すぐとなりには、イケてる大分市観光キャンペーンレディの玉井麻里奈さんの姿も。ついつい後ろのポスターが気になってしまって、ゴメンナサイ(笑)

 

レストランでは、元タカラジェンヌによるレビューショー(上/英マキさん・下/美苑えりかさん)が華やかに開催。通常のレストランがライブハウスに早変わり。おだやかな瀬戸内クルーズの昼下がり、とっても贅沢な時間でした。

 

ワイン&チーズ試飲・試食会も行われ、いたれりつくせりのひとときが、まだまだ続きます。

 

船内イベントのひとつ・ルーレットコーナーも、大いに盛り上がっていました。真っ昼間だというのに(笑)

 

今回の船内イベントで一番人気だったのが、操舵室見学。ここはめったに入れない超セキュリティーゾーン。だからこそ一度はみてみたいというニーズに応えたイベントです。

 

操舵室から前方に広がる瀬戸内海、クルーズって、精神的にもよさげかも。あー、ストレス発散(笑)

 

◆さまざまな思いを込めて乗船

 

実は瀬戸内海では、航行制限が設けられているんです。たとえば全長50m以上の船だと、あらかじめ決められた航路しか通れなかったり、200m以上の船は夜間航行ができなかったり。また、場所によっては速力制限が設けられているところもあります。風光明媚でおだやかな瀬戸内海ではありますが、複雑な地形や潮の流れに対応しつつ、すべての船の安全も守らなければならず、船にとっては結構神経を使う航路でもあるんです。

 

さまざまな船を眺めるのも楽しみのひとつです。横浜からお越しのある男性、実は40年間も貨物船でエンジニアを務めていたのだそう。「休憩の時間以外、外をみる時間はまったくありませんでした」。ということは、40年間ずっと機関室オンリー?「だから定年退職した今、船旅を楽しんでいるんです」。なるほど、船員さんは海なんて見飽きてるに違いない、という発想は素人のとんでもない思い込みなんでしょうね(笑)

 

小豆島がみえてきました。デッキにいると、なにやらペンを走らせている男性が。。。おお、これは小豆島のラフスケッチではないですか!

 

「いやいや、お恥ずかしい限りで」と仰る工藤盛三さんご夫婦。何と青森県から新幹線を乗り継いで参加されたそうです。「青森にもいいところはたくさんありますが、瀬戸内海は別格ですよ」と、工藤さんは旅に出ると、いつも写真やラフスケッチでイメージを焼き付け、その後本格的な油絵に取り組まれているそうです。それにしても瀬戸内海の人気は、まさに全国区なんですね。

 

瀬戸大橋が近づくにつれ、島の数も多くなってきました。左舷側にみえる男木(おぎ)島。島の北端にある灯台は、100年以上も前に建てられたものだとか。しかも日本では2基しかない無塗装の灯台で、当時としては珍しい総御影石づくり。映画「喜びも悲しみも幾年月」の舞台にもなりました。船からだとこの通り、デッキからでも十分みえます。

 

左舷側、独特の地形をした香川県の名勝地・屋島がみえます。

 

おにぎりのような三角形をしたかわいい無人島が大槌島。その昔、漁場をめぐって吉備国(岡山)と讃岐国(香川)とが激しく対立。結果、政府が島をほぼ半分に「分県」し、騒動は収まりました。結果、全国でも珍しい「県境のある島」となりました。でも無人島です。

 

◆瀬戸内海の多島美に感動の連続

 

15時ごろ、瀬戸大橋のダイナミックな姿がみえてきました。

 

瀬戸大橋は瀬戸内海で一番早く完成した橋で、列車と車が走る二重構造が特徴です。完成したのは1988年で、来年には30周年を迎えます。ずいぶん前だったんですね~。「ああ、歳とるはずだなあ~」なんて、凹まないでくださいね(笑)

 

おお、ファンネルもキワッキワ!のようにみえますが十分高さがあるのでご安心を(笑)

 

瀬戸内海を代表するような圧巻のランドマーク。男性的な凛々しいフォルムが印象的です。

 

わ、潜水艦!違います違います(笑)これは船の安全を守るためのもので、「カナワ岩 灯標」と呼ばれています。高さ約10数mで、岩礁の上にちゃんと自立しています。一瞬邪魔なようにもみえますが、ここに岩礁があることを示すためには必要不可欠な安全施設なんです。

 

小さな島ではありますが、大きな建物が建っている本島。

 

かと思えば、こんな小さい砂浜も。自分のプライベートビーチだったらいいだろうな~(笑)

 

島全体が花崗岩でできている島・広島。いえいえ、あの広島ではなく「香川県の広島」です(笑)

 

広島には弥生時代の遺跡が残り、現在の主要産業は採石業だそう。山肌むき出しのえぐりとられたようなシルエットが印象的です。

 

この付近も大小さまざまな島々が点在し、多島美を代表するポイントといえるでしょう。

 

小さな島にも、人々のくらしがあり文化があり歴史があります。そんなことを考えながら島ウォッチングするのも、昼間の瀬戸内海の楽しみです。

 

よく目を凝らしてみると、はるか向こうは四国。あの今治城もみえました。

 

◆あの「ダッシュ島」も眼下に

 

さてさて、最後のランドマークは来島海峡大橋。時間は17時すぎ。日も少し陰ってきました。

 

来島海峡大橋の完成は、3つの大橋の中で最も新しい1999年。世界初の三連吊橋構造で、瀬戸大橋と比べるとやや女性的でスリムな美しさを誇っているような気がします。

 

来島海峡は潮の流れが速いことでも知られています。このため、一文字を繰り返し点滅させる「潮流信号」によって、潮流の状況をすべての船に知らせています。「↓」は潮流が遅くなりつつあることを示し、「N」は北方向に潮が流れていることを示し、「5」は潮流の速さ(ノット)を示しています。

 

潮の速さは肉眼でもしっかり確認できます。ちなみに来島海峡では、船が潮の速さの影響を受けないよう最低速力3~5ノット以上で航行しないといけないという、独自の交通ルールがあるそうです。世界的にも珍しい海の難所・来島海峡ならではの取り組みです。

 

それぞれが、自然と寄り添いながら思い思いの時間をゆったりすごす船旅。こんな非日常的な時間のすごし方ができるのも、クルーズだからこそ。

 

松山空港に向かう航空機をみていると、「おいおい、そんなに急いでどうする?船旅でのんびりしようぜ~」なーんて、つい思ってしまいました(笑)

 

19時ごろ、右舷側にみえてきたのが由利島。別名「ダッシュ島」。そうなんです、あの人気番組のロケ地としても使われていた無人島なんです。

 

◆クルーズの壮大なフィナーレ

 

19時30分、日没。瀬戸内海のクルーズもいよいよエンディングを迎えます。

 

いい一日の終わり。おかげでいい夕陽と遭遇することができました。もう言葉はいりませんね(笑)。じっくり日没を眺めることにしましょう。

 

九州が大好きだという西宮市の匿名希望ご夫婦(笑)。3月には屋久島へご主人一人で旅したあと、さらに4月にはさんふらわあの別府航路と志布志航路を使って九州を縦断ドライブしたそうです。まさに、ミスターさんふらわあ(笑)。「まだ現役なので旅行のために夫婦が家を空けることはできませんが、今回は思い切って2人で出かけました」というご主人、何と誕生日と重なった記念すべき船旅となりました。おめでとうございます!いつまでもお元気で!

 

神戸市の平島教子さんを筆頭に、かつて同じ職場に在籍したお友達同士が総勢20人の「すみれの会」を結成。今回は「一度体験してみたかったんです」と、昼間の瀬戸内海を初体験されました。すでに30年来のお付き合いがあるという、女性グループならではの船旅。乗り換えもなく広々とした船内でゆったりすごせるので、きっと楽しい旅となったことでしょう。

 

◆エピローグ ~忙しい人ほどスイッチをオフに~

 

22時。大分港入港。約10時間の瀬戸内海クルーズはこれで終了。振り返ってみれば、あっという間のひとときでした。デッキからの眺めを楽しみつつ、趣向を凝らした船内イベントも数多く行われていたので、自分の客室にいる時間なんてほとんどなし(笑)。それほど船内では忙しく、そして充実したクルーズでした。

 

「夜の瀬戸内海なんてもったいないでしょ(笑)?こんな素敵な景色を満喫するなら昼間に限ります!」とは、橋本伸子さん。なんと東京から。去年はご主人とお2人で参加しましたが、今年はお母様とお2人で。今回は大分着後、オプションのツアーで国東半島の由緒正しい社寺仏閣を訪ねられたそうです。「去年はベタなところばっかりでしたから(笑)」。終始笑顔を絶やさない橋本さん、この旅が本当に楽しかったみたいで。オプションツアー用のシールを剥がすのを忘れておられるくらいですから(笑)

 

年内にはあと3回、このツアーが実施されます。6月4日(日)・10月22日(日)・11月12日(日)。いずれも神戸発大分着便です。ツアーには、瀬戸内海のガイドブックと瀬戸内海の複製海図つき。これ、とっても役立ちますよ~。

夜のフェリーとはひと味もふた味も違う旅。ぜひみなさんも昼間の瀬戸内海を堪能してみてください。わざわざ東北や関東からこられる人の気持ちがよくわかりました。もしかしたら、やみつきになるかもしれません(笑)。昼間の瀬戸内海、貴重な西日本の財産です。

問い合わせ・申し込みはこちらへ。

 

「忙しいからクルーズなんて無理」と仰るアナタ。そんな人こそ、たまにはスチッチをオフにしてみてみるべきかも。今までみえなかったものが、こんな時にみえてくるかもしれませんよ。

 

おまけ。翌日、大分を出港する通常便の展望デッキにて。茜色に染まる夕陽と別府市内の夜景が、なかなかイケてました。うーん、こうしてみると夜の通常便も捨てがたい(笑)

 

☆取材協力/株式会社フェリーさんふらわあ

 

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