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【ユーザー訪問】ショーベタからひと回り大きいジャイアント&ワイルドへ☆カフェパライソ(大阪市生野区)の「KOTOBUKIペットロス脱出作戦」

Posted on 2020年9月18日2023年5月13日 by aquariummagazine

大阪市生野区でカフェパライソを営む井上直之さん。店内に10数匹のショーベタがいることを知り取材に伺ったのは、ちょうど4年前でした。かつては超アクアリストだった井上さん。自宅のリビングルームにコの字形に水槽を置き、しかも当時は小学校の教師だったという意外すぎるエピソードも印象的でした。ところが最近、サイズの大きいベタへシフトチェンジしたことを風の便りで知り、ならばというわけで4年ぶりにお店へ。ことし9月でオープン12周年。そこには、ちょっと切ない事情がありました。

☆     ☆     ☆

◆ここにもコロナの影響

4年ぶりに訪れたカフェパライソ。店内は常に消毒を心がけ、4人用テーブルを3つも減らしてソーシャルディスタンスを確保するなど、新型コロナの影響はここにもありました。「大声でお話しされるお客様に注意をすることもあります。本当はしたくないんですけどね~。毎日が本当に大変。こんなことになるとは思ってもみませんでした」と奥様の千恵美さん。4年前は元気いっぱいの笑顔が印象的でしたが、さすがにコロナの影響のせいでしょうか、少しお疲れ気味な様子が気になりました。人生、当人でしかわからないことがたくさんあります。

 

かたや、飄々とした個性的なキャラのオーナーの井上さん。お久しぶりです!表面的には4年前と全然変わっていませんでした。SNSでの情報発信がとにかくマメ。しかもキャラに似合わず可愛い絵文字も連発(笑)。人はみかけによらないものだと4年前は関心したものでしたが、フォロワーさんに対するサービス精神は今も健在でした。

 

変わったことといえば。。12年前、店のオープンと同じ年に生まれ看板犬として誰からも愛されてきたコーギー犬の空(くう)ちゃんの愛くるしい姿がなかったことでした。

 

4年前の取材時、誰よりも先に出迎えてくれたのが空ちゃんでした。SNSで空ちゃんを知ったファンが他府県からお店にやってきたり、同じコーギー犬のオーナー同士がオフ会を重ねたり。ベタの取材でやってきたのに、これじゃあ魚がワンちゃんにヤキモチ妬いてしまいますねと笑ったものでした。

◆☆になった空ちゃん

そんな空ちゃんでしたが、2年前の秋に直腸に腫瘍が見つかりました。すぐに摘出手術が行われ、その後は抗がん剤治療が続けられましたが、半年後の去年4月に永眠。わずか10才少しの小さな命でした。

 

お店には、コーギー犬仲間からもらったオープン10周年を祝う時計が、今も時を刻んでいます。祝うべきはずだった2018年は、祝うどころか皮肉にも空ちゃんの病気が見つかった年になってしまったのです。

 

井上さんとは家でも一緒、店でも一緒。「亡くなってから2カ月は、何もする気がしなかったです。ずっと落ち込み泣いてばかりでした。SNSの返事も2カ月間まったくできませんでした」。井上さんを襲ったペットロス。こんなひとことで片づけるのもどうかとは思いますが、それほど空ちゃんの存在はあまりにも大きかったのです。

◆ペアで飼いたかった切ない理由

 

空ちゃんが☆になってから1年と少し。もふもふした茶褐色の空ちゃんが今にもひょいと出てきそうな店内は今も変わりありませんが、アクアシーンだけは微妙に変わっていました。まずは入口に近いカウンター。何となくかつての面影が残っているものの、水槽がグレードアップしていることは確かです。一度でもパライソへ行かれたみなさん、どこが変わったかわかりますか(笑)?

 

ということで、4年前に同じようなアングルから撮った写真がこれ。そうなんです、当時は水槽ではなくフタのできる「ガラス容器」だったんです。

 

以前のイメージを引き継ぎつつ、ひと回り大きい水槽にグレードアップ。しかも、今度は超スリムでカッコいい照明器具もプラスされました。店内に入ってきて明るいなあと思ったのは、照明器具のせいでした。キラッキラです(笑)。そして水槽にいたのは、かつてのショーベタではなく泡巣タイプのワイルドベタだったのです。ここ、大事ですから(笑)

 

こちらはコバルトブルーシンフォニー。確かに一般的なショーベタよりもひと回り大きい感じです。

 

そしてメタリックブルーインベリス。

 

ブルースマラグディナ。長い胸びれが特徴的で、どの魚も個性豊かです。どことなく南米北部のリゾートシーンを連想させ、まさに店名の由来となったパライソ=楽園そのものです。

 

それにしてもショーベタからなぜワイルドに?「空ちゃんの存在が大きかったので、存在感のあるサイズの大きいベタを飼ってみたかったんです。それに、ショーベタだと1つの水槽に1匹しか飼えないので、ちょっとかわいそうな気もしてきて(笑)」。以前は魚より空ちゃんにぞっこんだった井上さん、以前よりやさしくなりました(笑)?

 

ワイルドだとペアで飼育することが前提条件。魚といえど、これなら1匹にさせることはありません。これまで空ちゃんをひとりにさせることがなかった井上さん。これからもひとりにはさせないよと、ワイルドに空ちゃんをオーバーラップさせてそう誓っているのかも知れません。なるほど、空ちゃんが☆になったことでワイルドにスイッチしたのは、そういう理由があってのことだったんですね。

 

ワンちゃんも魚も同じ生きもの。「つくづく命の尊さを知りました」と井上さん。生まれた命は最後まで見る。「それが人間としての当然の務めですからね」。

◆次から次へとKOTOBUKI大作戦

「これって明るいですよ」と井上さんが絶賛していたのは、KOTOBUKIのフラットLED SSシルバーでした。「照明をつけたことで、前よりもお客さんからの注目度が変わりました。よく目にとまるようになったみたいで、みなさん見て行かれます。明るいと店内の演出効果にも一役買っていますし、しかもスリムな形状なので見た目もスッキリしています」。ラウンド型水槽は5つあっても、90㎝のフラットLED SSシルバーなら1本あれば照度は十分。「これほど明るいとは思いませんでした。これにしてよかったです」。井上さんの選択肢に異論はありませんでした(笑)

 

すべての水槽には、流木つきアヌビアスナナを投入。これで魚たちの隠れ家もできました。これも以前とは違った試みでした。

 

アクアのおそうじ屋さん・オトシンクルスがすべての水槽に。「水槽に張りついている姿が気になるのでしょうね、お客さんからこの魚は何をしてるの?ってよく聞かれます(笑)」。ジャイアントプラカットフルメタルブルーとの相性もバッチリです。

 

そして井上さんの仕事場のすぐ近くにある水槽が、KOTOBUKIのレグラスR。前面の2カ所の角に丸みをつけた点が特徴のコンパクト水槽です。

 

中にいるのは、ジャイアントプラカットフルメタルグリーン。同じ種類のベタはほかにもいるのに、なぜかこのペアだけはめっちゃおとなしくて撮影しやすいですね。「動きが少なくのんびりしているでしょ?驚くほど仲がいいんですよ。オスがメスを追いかけ回すといった悪さもしないし、こんな習性のあるジャイントがいたとは、初めて知ったんです」。目下、井上さん一番のお気に入りです。

 

もしかしてペアの決めポーズ?落ち着いたメタリックグリーンが映え映え(笑)。井上さんによると、日によってはもっとベッタリ寄り添っていることもあるのだとか。そんなに仲がいいのなら、ベタコンテストのワイルド部門でもいいところまでいくかも(笑)

 

さらに店内の奥にも7つの水槽が。うち3つの水槽は、さきほどと同じKOTOBUKIのレグラスRで統一。「大きい水槽というのも考えたことはあるんですが、水替えが大変ですから。このサイズだと水替えも簡単なので、今は3日に1度も苦になりません。何より見た目がよくて、丈夫というのがやっぱりいいです」と絶賛でした。

 

超きれいなメタリックブルー。

 

とある事情により、この水槽だけはオス1、メス2。そのせいかどうかはわかりませんが、常に三角関係のもつれからくる争いが絶えないそうです(笑)。ジャイアントダンボプラカットフルメタルグリーン、きれいな色をしているのにもったいない!でもきっとオスはモテモテなのでしょう、それはそれでうらやましすぎます(笑)!

 

最後まで全身を見せなかったマウスブリードタイプのワイルドベタのディミディアータ。よく見ると、頭隠して尻隠さず(笑)。写真ではわかりづらいと思いますが、まさに原種らしい色をしています。

 

そしてここにもフラットLED SSシルバーが。それぞれの水槽に20㎝のサイズをセットにしたり、40㎝サイズ1本で別の2本の水槽をカバーしたり。サイズが6種類もあるアイテムだけに、用途に応じて使いやすそうです。

 

今後はワイルドベタをもう少し増やしてみたいとのこと。ただ、コロナの影響で専門ショップに原種そのものが海外からなかなか入荷してこないのが現状。魚にとってもお店にとっても、早く収束に向かってほしいと願うばかりです。

◆仕事中も癒される「特等席」

すべての魚を数えてみると、ジャイアント16匹、ワイルド(泡巣)10匹、そしてワイルド(マウス)2匹、全部で28匹いました(オトシンを除く)。しかもブルー系が大半で、「昔、アフリカンシクリッドのブルーが好きだったからです。ジャイアントのブルーは色々と変化もするんですが、それがまた興味深くて。何より、ブルーは気持ちが落ち着きますから」。

 

カラー占いでもブルーは鎮静作用があることで知られていますし、空ちゃんを思い出してつい切なくなった時も、青い魚たちに目を向ければきっと気持ちも落ち着くことでしょう。

 

つい先日、空ちゃんが亡くなったことで痛く残念がったご夫婦が、わざわざ海外に発注してつくったという空ちゃんのぬいぐるみを届けてくれました。こんな多くの人のやさしさにもふれることができた井上さん、また落ち込まないようにね(笑)

 

井上さんの立ち位置から見たお気に入りのレグラスR。そしてよく見ると、水槽越しには空ちゃんのぬいぐるみの背中がちらりと。オスメス仲のいいジャイアントと、空ちゃんのあったかそうな背中と。この光景に一番癒されるという井上さん、「仕事をしながらいつでも目を向けることのできる、私の特等席なんです(笑)」。ああ、だからこの位置なんですね。当然向こう側からお客さんにも見える場所ではありますが、井上さんあっぱれです(笑)

 

今ごろ空ちゃんも、安心して空の上から見ていると思いますよ。「たくさんの青い魚たちがいつもそばにいてくれて、よかった」と。

 

★4年前のパライソ訪問記事はこちら

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