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【イベント】アクアのきっかけはやっぱり子どもでしょ!☆子ども向けアクアイベントを定期的に開催している寝屋川市立ふれあいプラザ香里(大阪府寝屋川市)

Posted on 2018年3月30日2023年5月13日 by aquariummagazine

子どものころのキッカケがモノをいうといわれる、アクアリウム。

川遊びに親しんだり、海釣りを楽しんだり、生き物を飼育してみたり。

子どものころの体験は、新鮮で刺激的です。

そこから学ぶことは多く、知識や感動を積み重ねていけば、将来イケてるアクアリストに成長していくに違いありません。

淀川水系と関わりの深い大阪府寝屋川市では、子ども向けのアクア系イベントを定期的に開催。

特に、手軽につくれるボトムアクアリウムのワークショップは、好奇心満々の子どもたちでにぎわっています。

イベントを通じて、子どもたちはどのような刺激を受けているのでしょうか。

目指すは、未来のイケてるアクアリスト!

 

◆淀川水系に棲む淡水魚の飼育管理も

 

取材にうかがったのは、3月24日(土)。春休みの最初の土曜日でした。京阪電車・香里園駅のすぐそばにあるフレスト香里店1階・寝屋川市立ふれあいプラザ香里が開設されたのは18年前。以来、市民交流の場として俳句や楽器演奏、絵画、健康体操など、カルチャーイベントが市民主導によって活発に行われています。

 

プラザでは、イベントのみならず文庫本を中心とした図書の貸し出しも。いわゆるミニ図書館としての位置づけで、幅広く市民に利用されています。

 

「魚とあそぼう」は、多くのイベントが大人向けであるのに対し、数少ない貴重な子ども向けイベント。しかもアクア系。この日だけは大いに“若返り”しています(笑)

 

プラザに入ってすぐのところには、大型水槽がいくつもありました。これには驚きました。市民交流施設は多々ありますが、これほどの水槽が揃っているところは珍しいかも知れません。

 

「淀川や寝屋川にどれほどの魚が棲んでいるか、市民の方にみていただくために私たちが捕獲してきたものを展示しているんです」と話すのは、淡水魚展示グループの馬場敏夫さん。え、自分たちで?!さすが一級河川名が市の名称に反映されている寝屋川市。施設開設当時から、自然に対する意識が高かったことの表れにほかなりません。

 

こちらの水槽には、ギンブナ、オイカワ、ナマズ、ヌマムツ、ヤリタナゴ、カネヒラ、タモロコなどなど。捕獲だけではなく、「普段の飼育も水槽のメンテナンスも、全部自分たちでやってるんですよ」と、スタッフの上𡌛(うえの)園枝さん。なるほど、淡水魚展示グループの役割は重大です。

 

そのとなりには、一般では飼育が禁止されている特定外来生物の水槽が。同市でも外来種の大量発生が懸念されています。一見、メダカのようにもみえるかわいいカダヤシですが、とんでもない(笑)!卵胎生がゆえに繁殖能力が高く、メダカの棲む場所がどんどんなくなってきているのだそうです。メダカだと思って捕獲する子どもたちも少なくありません。

 

こららの水槽には、ブルーギルとオオクチバス(ブラックバス)が。いずれも肉食性のため、在来種の繁殖に影響を与えてしまう、本来なら国内にいるはずのない外来種。泳ぐ姿をみていると、そんな悪いやつには見えないんですけどね(笑)。元はといえば、人間が勝手に持ち込んできたものなのに。

カダヤシもブルーギルもブラックバスも、しかるべき機関で許可をとって飼育しています。ここにいる外来種は氷山の一角。そう簡単に解決する問題ではありません。獲っても飼ってもいけない特定外来生物を、こうして展示することによって市民の関心を高めることに大きく貢献しています。

 

市民に淀川や寝屋川の生態を知ってもらうには、うってつけの水槽展示。そして懸念される特定外来生物の脅威。子どもでなくても、大いに興味が持てる水槽展示でした。

 

◆人気はやっぱり「ミニ水槽」ワークショップ

 

これらの展示の延長線上にあるのが、子ども向けイベント「魚とあそぼう」。今回で第4回目の開催となりました。今日ばかりは、施設のほとんどは子どもたちのために開放されていました。

 

その中でも、一番人気はボトムアクアリウムのワークショップ。高さ20㎝ほどの小さなガラス瓶を使って、アクアリウムに挑戦するコーナー。子どもたちにとって、ある意味アクアへの登竜門でもあります。

 

テーブルの上には、ワークショップで使用するアイテムが所狭しと。ソイルを始め、ゼオライト、グラスサンド、麦飯石などの石類、流木、貝殻、イミテーションプランツ、水草、動物フィギュアなどなど、盛り沢山です。

 

下地となるソイルを入れたあとは、どんなアイテムを使って色でどんなかたちにするかは自由自在。小さいながらも、立派な水槽レイアウトです。

 

どんなふうにレイアウトしていくか、親に聞くこともなく自分で決めてサッサと作業する子どもたちが多かったのは意外でした。親に頼らないで自分の感性でやる。こんな子は、きっと人前でワーワーキャーキャー大声でわめくこともないのでしょうね(笑)

 

仕上げは、ベタを投入してできあがり。魚がもらえるのもワークショップ参加の特権です。初めてアクアリウムを手がけるのには、比較的飼育が簡単なベタ。せっかく縁あって出会ったベタと子どもたち。おうちに持ち帰ったあと、“お母さ~ん、魚にエサあげて~”などと飼育放棄しないように(笑)

 

ベタという魚を知らない親御さんたちも意外に多かったです。原産地がタイで、オス同士を近づけると綺麗な尾っぽを広げるんですよ~と説明したら、目を丸くして興味深そうにする聞き入るのは大人のほう(笑)。これを機会に、ぜひ親子でベタのことを色々研究してみてくださいね。

 

ワークショップで子どもたちに手ほどきするのは、大阪市に本社を置くダイビスのアクアグループのみなさん。特にメンテナンスでは数々の実績があります。そうそう、以前ご紹介した大阪地下鉄なんば駅のアクアリウムを維持管理しているのも、このみなさんなんです。

 

約15分ほどのワークショップ終了後は、スタッフによって“飼育ガイダンス”。生き物を飼うために必要な知識やルールをやさしくていねいに。

 

◆ワークショップで出会った人たち

 

最初は、はなちゃん(小学1年生/枚方市)。地元のボランティア団体「水辺に親しむ会」のネット記事で知って初来場。お父さん自身も同会の会員で、自宅では川魚や熱帯魚のほか、今年4月から特定外来種に指定されるガーを飼育しています。「(はなちゃん)がアクアに興味を持ってくれて、外で川遊びなどをすることも楽しんでくれているのはうれしんですが、親の趣味に連れまわしている感がなきにしもあらずで(笑)」。いえいえ、それでいいんです。アクアなDNAはきっと受け継がれていくことでしょう。

 

匿名希望のお母さんと夢菜ちゃん(小学2年生/八尾市)。今年1月に開催された花博のフリーマーケットで、ボトルに入った魚をついうっかり買い逃してしまったお母さん。その時にもらったダイビスさんのチラシを大事にとっておいて、このためにわざわざ来場。3カ月の思い、ここに実る(笑)!自宅では、なんとメダカを100匹、大和郡山の金魚の釣り堀で釣ってきた金魚を飼育しているお母さん。さらに、夢菜ちゃんは去年11月にイオンモール大和郡山で開催された金魚すくい大会で2位になったという、アクア一家でした。自宅でのアクアの担当はお母さんですが、初めて飼うベタは夢菜ちゃんの担当になりそうです。

 

荻田梨奈ちゃん・理紗ちゃん(小学3年生/寝屋川市)。2度目のワークショップ参加。そう双子ちゃんです。前回もワークショップに2人揃って参加しましたが、2人とも習い事が忙しくてうまく世話できないでいたら、残念ながら死なせてしまったそうです。その時のショックからようやく立ち直り、「今度はきちんとお世話して長生きしてくれるよう頑張るんです!」と再挑戦。ワークショップでは、理紗ちゃんは青いベタを、梨奈ちゃんは赤いベタをチョイス。魚の生死に自ら関わったことで、またひとつ大人の階段を上ったことでしょう。

 

大村佑平さん・泉さん(寝屋川市)。子どもだけでなく、大人げない人たちの参加の様子も少し(笑)。香里園駅の構内に貼ってあったイベントのポスターを見て、「ぜひ参加してみたかったんです」。ワークショップではご主人主導でしたが、わが家にベタがやってきたことで、これからはご夫婦仲良くベタを飼育していってください。いやいや、こういう若いご夫婦に限って、いったんアクアにハマったらすごいことになるんです(笑)。いずれ、ベタコンストに出場するほどのブリーダーさんになる可能性だってあるんですから!

 

北浦美鶴子さん・稜太くん(4歳/寝屋川市)。お母さんとショッピングにくると、必ずといっていいほどプラザに立ち寄るほど魚好きの稜太くん。「魚や生き物が大好きだったんです。理由?わかりません(笑)」。さすがに4歳だとミニ水槽を一人で完成するのは難しいですが、カラーサンドの色選びなどディレクションはバッチリ。スタッフに助けられながら、ほぼ自分の意思で完成させることができました。照明の下で自分のつくったミニ水槽をうれしそうに見つめる瞳がとても印象的な、“現場監督”でした(笑)

 

大塚晶子さん・洵太朗くん(4月から年長/寝屋川市)。「自転車でこの近くを通るたびに、イベントのポスターをチェックしていたみたいなんです。よっぽど気になっていたんでしょうね(笑)」。イベントの1カ月前から、今か今かとカウントダウン。この日をとても楽しみにしていたそうです。しかも、ワークショップに参加するかしないかは“実物”を見てから、という堅実派(笑)。1日1回のえさやりを一人でちゃんとやる、いうお母さんとの約束を果たして参加しました。家族での外出時は水族館に行くことが多く、将来この子はきっとイケてるアクアリストになります(笑)!

 

岩田美弥子さん(寝屋川市)。普段はプラザの図書グループのスタッフ。この日はちょうどお休みでしたが、「その代わり、こうしてワークショップに参加できました(笑)」。そこまでして参加したかった理由は、九州にいるお孫さん(4歳)へのお土産にしたかったから。「自分用にもひとつつくりますよ(笑)」。できあがった2つのボトルアクアリウムをスマホでパシャリ。どっちがお気に入りか、お孫さんから返事をもらってから九州まで持っていくことになりました。お孫さんをアクアに導いてくれた心優しいおばあちゃん、素敵です(笑)!

 

◆遊びを通して得られもの

 

ワークショップ以外にも、子どもたちがわくわくするコーナーがありました。スーパーボールを金魚に見立てたスーパーボールすくい。金魚すくいのようにポイがデリケートな紙ではないので、いとも簡単にすくえちゃいます。もう、すくい放題(笑)。

 

淡水魚展示グループのみなさんが市内で捕獲してきたザリガニを使ったザリガニ釣り。暖かい春まではちょっとまだ時間があるせいか、ザリガニの食欲もイマイチみたいで(笑)。それでも、子どもより夢中になったお母さんがエサなしでつり上げる場面も。母は強し(笑)!

 

おもちゃの魚を使った釣りコーナー。使っている釣りもリールつきで、なかなか本格的です。遊びとはいえ、もちろんキャッチ&リリース(笑)。“ぼくって才能あるんかな”と思ったかどうかはわかりませんが、すっかりフィッシャーマン気分を味わった男子も少なくありませんでした。

 

この日、パルダリウムの展示水槽も。熱帯地域にしか棲まないヤエヤマアオガエルがいたなりんかしています。でも真っ昼間なのでなかなか顔を出してくれません。みんな手前のフィギュアにだまされてばかり(笑)。なので、この日ホンモノをみれた人はラッキーでしたね。

 

◆子どものアクア心を育てるのは大人たち

 

このほかワークショップでは、去年つくったものの、水槽をリニューアルしたいと来場した女性や、春休みを利用して長期旅行に出かけるため、生きた魚ではなく魚のおもちゃを代用してチャレンジした双子の姉妹がいたりするなど、終日にぎわっていました。

 

寝屋川市には、第一級河川の淀川と寝屋川が流れるなど、比較的子どもたちが自然とふれあえる環境があります。その気になれば、生き物だって手に入ります。でもそれは大人たちが先頭に立ってしかるべき。子どもたちの危険回避の側面だけでなく、自然に親しむという枠組みを大人たちがつくってやらないと、第一歩は始まりません。

 

プラザにはニホンイシガメが2匹いて、すくすく成長中。昔は小学校の教室には必ず金魚やメダカなどの水槽が、運動場の端っこにはうさぎ小屋が当たり前のようにありました。それぞれ当番が決められ、飼育を通じて生命の尊さを体感したものです。いつの間にか水槽もうさぎ小屋も消えてしまいましたが、消したのは誰?と言いたいですよね。

 

そこまでいかないにしても、こうしたアクア系のワークショップはとても意義深いものがあります。春休みや夏休みを少しだけ利用したり、あるいはショッピングの時間を少し割くだけで、アクアに対する子どもたちの興味は増すからです。小さなキッカケがいかに大切か、今回のワークショップでもよ実感できました。

 

何よりも、体験。子どもたちの感じ方は千差万別ですが、体験というきっかけが大きな刺激になり次にステップすることは確かです。寝屋川市の取り組みのみならず、大人たちが率先してイベントなどを通じて子どもたちにアクアのきっかけをつくってあげられたら、未来は明るいような気がします。もしかしたら、将棋やフィギュアスケートで少年少女が台頭しているように、一流のアクアリストが誕生する可能性だってあるのです。そんな未来のためにも、頑張れ、大人たち!

 

最後に、今日頑張った大人のみなさんをご紹介しましょう。まずは、ワークショップの実行スタッフとして、子どもたちに手取り足取り頑張ってくれたダイビスアクアグループのみなさん。一日中お疲れ様でした。

 

そしてもう1組、頑張った大人のみなさん。こんな素敵なイベントを企画運営し、市民にすっかり浸透させてきた寝屋川市立ふれあいプラザ香里の淡水魚展示グループのみなさんでした。これからも素敵なイベントを企画していってくださいね。

 

☆取材協力/寝屋川市立ふれあいプラザ香里、㈱ダイビスアクアグループ

 

 

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