8月に静岡で開催された「ジャパンレプタイルズショー2017」に引き続き、またまた爬虫類に特化したイベント。
9月23日(土)・24日(日)の両日、名古屋市の吹上ホールで開催されました。
水槽メーカー・KOTOBUKIも出展するとあって、急きょ2日目の午後に尾張名古屋へGO!
今や爬虫類のジャンルは、ヘビやトカゲのみにあらず。
「閲覧注意」という脅し文句もちょっと大袈裟(笑)
日曜日の昼下がり、早速会場をのぞいてみました。
◆初日に30分以上並んだ来場者も
会場はここ。名古屋市民にとっては、すっかりおなじみのイベント会場です。正式には名古屋市中小企業振興会館。館内の各エリアでは、この日もさまざまなイベントが開催されていました。
すでに午後2時を回っていましたが、当日券を求める人がまだこんなにたくさん。みたところ、家族連れやカップルなど、複数の来場者が多い気がします。ちなみに、初日には会場外にまで長蛇の列が並び、入場まで30分以上かかった来場者もいたそうです。
通称「ナゴレプ」。そういえば、今年春から夏にかけて行われた爬虫類イベントも、「レプタイ」やら「コウレプ」やら。爬虫類マニアはショートカットがお好きなようで(笑)
一瞬、ナゴレプの入口かと思ってしまいました(笑)。ちょっとマニアックなフィギュアや映画グッズ、特殊メイク用品などを一堂に会した、人気の展示販売イベントでした。
◆注目が高かったKOTOBUKIのマルチケース
会場に入ってすぐ。おお~、こんな一等地にKOTOBUKIのブースが。展示スペースそのものはさほど大きくはありませんが、注目度は高かった気がします。
展示されていたのは、すっかりおなじみになった爬虫類用飼育ケース「ヒュドラ」の各種ラインナップ。大小さまざまなサイズが揃っています。トビラやフタなどの形状が微妙に異なるものもあり、飼育する生体や用途によって使い分けられます。やっぱり場所がいいだけに、来場者の目に止まりやすい感じです。ブランド・ヒュドラ、強し(笑)
8月に発売されたばかりの新商品・コンパクト水槽「レグラスネイチャーシリーズ」も展示。メダカなどの小型魚飼育にも適した水槽ですが、ブースではミニテラリウムで演出。ちょっとした爬虫類も添えられていますが、あくまでフィギュアなのでお許しを(笑)
最も注目されていたのが、今春発売された「マルチケース」。2日間、予想を上回る勢いでした。その名の通り多目的に使用でき、「値段のわりには、フタの開き方が機能的でエサトレイもあるなど、使い勝手がよさそうです。お気に入りの生体を一度にたくさん飼育できそうな気もしますから」と話していた来場者は少なくありませんでした。
◆唯一のアクア系出展発見
今回の出展者は約110ちょい。生体を取り扱っている業者さんが圧倒的に多く、例によって生体をプラ製容器に入れて販売しているところが大半でした。
さて、名古屋のアクアファンなら誰もが知っているアクアショップ・リミックスさん。市内に3店舗、さらに国内最大といわれる爬虫類専門店・ペポニを別途構える地元の出展者だけあって、ブースの規模はかなり大きめでした。
ブースのメインでは、水を使わないボトルコケリウム、水を入れて場合によっては小魚も使うグラスコケリウム、そして湿地の爬虫類生息地を再現するパルダリウムなど、各種ワークショップを開催。広さは十分。服部真一店長によると、「今回のテーマはずばりコケなんです。お客様にワークショップで体験していただくことで、コケリウムなどに関心を持っていただければ、と企画しました」。その思いはドンピシャで、つくったものをお持ち帰りできることもあって、どの時間帯も親子やカップルなどでにぎわっていました。
KOTOBUKIのヒュドラケースやレグラスネイチャーシリーズなどのコンパクト水槽を使った、コケリウムのオールインワン販売も。来場者にコケリウムを知ってもらうためには、コンパクト水槽で演出することが何よりなのだとか。「KOTOBUKIの水槽はバリエーションも豊富で使いやすいので、これからもイベントなどで積極的に使っていきたいと思っています」(服部店長)。
ちょっとお高めのぷちパルダリウムには、コケ以外に植物もてんこ盛り。ボリュームのある植物はコンパクト水槽にマッチし、アート作品のよう。パルダリウムが決して敷居の高くないものだということを感じさせる展示でした。
ワークショップとは別に、本格的なパルダリウム水槽が来場者の注目を集めていました。大小さまざまなパルダリウムに、目を奪われないはずがありません。
水槽・ポンプ・植物一式お持ち帰りOK。サイズも大小さまざまで、これは迷ってしまいます。爬虫類イベントの取材なのに、ついつい目移りしてしまっていけません(笑)
本イベントで遭遇したお魚第1号!南米のアマゾン川流域に生息するピラルク。この日は一匹だけでしたが、水槽内をゆうゆうと泳いでいました。ほらほら、爬虫類だけでなくやっぱり魚も人気ありますよ(笑)!
ほかにも水草やコケの即売、めだかコーナー、コイのエサやり体験など、リミックスさんの広大なブースはちょっとしたアクアのテーマパークみたいで楽しかったです。
◆KOTOBUKIのフラットLEDで植物が飛躍的成長
おお、この光景はまるでモーターショーではありませんか(笑)!やっぱりド派手なオネエサンがいると、イベント全体が華やかになります。ここはアリオンジャパンさんのブース。毒ヘビの頭蓋骨をモチーフにつくられたロゴマークがイメージキャラクター。とにかく目立ちます。いや目立ちすぎます(笑)。
ブースでは、爬虫類飼育に欠かせない消臭・抗菌スプレーなどのケア用品や飼育ゲージを展示即売。ブラックをベースにしたロックなブースの雰囲気は、ライブハウスの物販コーナーさながら(笑)
特に印象的だったのは、オリジナル飼育ケージVR30。それまで成長が難しかった観葉植物や苔などが、何とKOTOBUKIのフラットLED300を使用したことで飛躍的に向上。これまでの2倍以上の速さで成長したのだそうです。
「色々なライトを使って実験してみたんですが、こんなに結果がハッキリ出るとはびっくりでした」と話すのは同社プロデューサーの村上貴則さん。めっちゃイケメン。そしてロッカーな雰囲気バリバリのキャラクターが印象的でした(笑)。
スターターキットでもフラットLED300が同梱。「ケージ内の湿度バランスとフラットLED300の波長がマッチしたのでしょう。最高のコンディションが実現しました」(村上さん)。ちなみにこのオリジナルケージ、底部に独自の排水構造を施しているため根腐れの心配もなく、使い勝手もよさそう。イケメンプロデューサーにとって、KOTOBUKIのフラットLEDとの相性のよさが証明されたことは、うれしい「事件」だったようです。
◆SNSでも大人気のハリネズミ
爬虫類イベントではすっかりおなじみの猛禽屋さん。茨城県が本拠地ですが、全国のイベントに出展。この日もブースには35万円もする「最強の鳥」といわれるアメリカワシミミズクや、ハヤブサの仲間であり可愛い表情をみせるチョウゲンボウなどの猛禽類が多数展示販売されていました。
目と目(こっちはカメラですが)が合うとちょっとドキッ(笑)。よくみると、とっても可愛いです。犬や猫とはちょっと違うペットとして、人気があるのもわかるような気がします。フクロウカフェだってどこも大人気ですから。この日は、猛禽フライトショーなるイベントでも注目を集めていました。
ん?この子は?まさか息子さん(笑)?オーナーの奥様の肩にちょこっと乗ったシロガオサキの子どもだそう。大人になると、顔が真っ白になるそうな。
色鮮やかなカメレオンにも注目が集まっていました。昨今、その人気はトカゲやイグアナに押されている感がありますが、ある意味爬虫類の中では古典的人気を保っています。
地元のショップ・テトさんのケージの一角には、国内で3匹しかいないというリス科のケープアラゲジリスがいました。南アフリカなどに生息中で、もしかしたら近いうちにブレイクするかも。
やっぱり一番の人気はハリネズミ。3年ほど前にブレイクし、フクロモモンガなどと同様に小動物を代表する人気者にのし上がりました。FacebookやツイッターなどのSNSでも、本イベントではハリネズミの写真をアップしているユーザーが一番多かった気がします。「ナゴレプのハリネズミは質がいい」と、SNSでも評判でした。
◆猛禽類と爬虫類に首ったけ母子
来場者にも少しお話をうかがいました。早速ハリネズミに強い関心を示していたのが、半田市の伊田誠さんご夫妻と一緒にきた友人ご夫妻。買おうかどうしようか思案中。みなさん爬虫類が好きで、今回も「Facebookで呼びかけて、オフ会的にここで合流しました」(伊田)。今やSNSは、来場動員にも一役買っているようです。ただ、記事や写真をアップしているのは、圧倒的に出展者が多いですが(笑)
生体を扱っているブースで、挙動不審の未成年姉妹がいたので、ちょっと職務質問(笑)。どうやら、お気に入りのスーパーハイポタンジェリンと遭遇してしまったようで。その表情が可愛すぎる、のだそう。ディスカウントされてるとはいえ早々に買える金額でもなく、決済権はあくまでお母さんだそう(笑)。
そのお母さんはといえば、さきほどの猛禽屋さんでチョウゲンボウを物色中。え、お母さんまで思案中(笑)?母子揃って欲しいものをみつけてしまって、どえれえことになりよった~(笑)
結果、お母さんの決済が下りて、ヒョウモントカゲモドキは無事子どもたちの手に。そしてチョウゲンボウもお母さんの手に。「レオパちゃんは2匹目なんです」(中1・小野冬華さん/右)。え、すでにいるんだ~。「はい、チョウゲンボウも1羽います」(高1・小野弥樹さん/左)。えええええ、ってことは母子で追加発注したようなもの(笑)?いやはや、すごい一家でした。
小野さん一家に限らず、日曜日は親子連れが多かった気がしました。「どちらかといえば土曜日は生体購入が目的の来場者が中心で、日曜日は家族連れが多いみたいですよ」とKOTOBUKIスタッフ。そうですね、日曜日はちょっとしたミニ動物園の雰囲気がありました。2日間のみのイベントですが、それぞれの目的がハッキリしている傾向にありそうです。
会場では、このTシャツをきた男女が多く目立っていました。よくみると、以前取材した大阪ECO動物海洋専門学校、その姉妹校である名古屋コミュニケーションアート専門学校の学生さんたちが会場スタッフとして活躍していたのです。
そのうちのひとり、村上雄大君(江南市)も生体ショップブースで接客中。普段の授業では決して味わえない緊張感は実践さながら。初めてのイベントスタッフ経験でしたが、「色々なお客様と話をするのがとても楽しかったです」と。であるなら、将来はぜひアクアショップのスタッフにおなりなさい(笑)
◆少しずつ様変わりする爬虫類イベント
このほか会場では、爬虫両性類とのふれあいやステージコーナー、生きものと生活する際のモラル・マナーの講習会など、多彩なイベントが行われていました。
閉館間際、出口付近でいかにも爬虫類マニアらしきキャラのカップルと遭遇。聞くところによると、同時開催されていた別のマニアックなイベントのついでにこちらにきたらしく、「興味はありますが、今日は何も買いませんでした」。バリバリのマニアだと思ったのに(笑)。名前を聞いてみると、大阪でフリーでデザインをしているJackさんと地元岡崎市のべびこさん。なんじゃそら(笑)。みかけによらずとっても温和で優しいふたりで、これまた意外な出会いと別れでした(笑)。
午後5時。2日間のイベントはこれにて終了。爬虫類イベントというと、ヘビやトカゲというイメージだったのも今は昔。生体を扱う業者さんも少しずつ様変わりしつつあります。「爬虫類でも何でも、まずは【かわいいこと】が条件になるでしょう」と、ある業者さんのひとことが印象的でした。ですよね、それだけで生体に対する愛情がわくというものです。いや、その路線のさらに上をいくマニア中のマニアがいるかもしれませんが(笑)
さて次は、12月2日(土)~3日(日)に東京で開催される「レプタイルブワールド2017冬」。通称「トウレプ」。また機会があったら会場でお会いしましょう!