秋空のもと、大記録が誕生した「第4回全国ポイ投げ選手権大会」。空前絶後、絶体絶命、抱腹絶倒、悲喜こもごも。ポイを投げた人も投げなかった人も、「金魚ストリート祭り2024」は多くの人の笑顔であふれていました。やっぱりイベントはこれでなきゃ!
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◆アクアイベントもいっぱい
大記録が飛び出し、いまだ興奮さめやらぬ特設会場。集計までまだ時間があるので、クールダウンも兼ねて再び商店街へ。
イベントでは、アクアに関するイベントも多々ありました。まずは金魚すくい体験教室へお邪魔してみました。今までありそうでなかった体験型金魚すくい。特筆すべきは、金魚すくい大会の公式審判員である金魚マイスターが参加者をサポートしてくれる点にあります。
なので、ルールやスタートの合図、時間計測などは本番さながら。「といっても決して堅苦しいものではなく、これをきっかけに子どもたちが金魚すくい大会に興味を示してくれたらいいな~と思っています」(大和郡山市観光協会事務局長・上西修身さん)。
金魚のプロともいうべき大人たちに見守られて行われた体験教室。子どものころの体験って大事ですから。
こちらは初めて行われたメダカすくいコーナー。上質のメダカを安く提供しているんですよ~と、自信たっぷりの出店者。どれどれ?
ずいぶんハキハキした青年だなと思っていたら、なんとメダカのブリードでは有名な花火めだかの息子さん・乾光嬉(みつき)さんでした。あれまー、こんなところでまた再会するとは奇遇すぎる。「父がいつもお世話になっています!」。しっかりしていて、やっぱりメダカの子はメダカでした。
タモですくうかポイですくうか二者択一。最近はびわ湖などで改良メダカが多数見つかって問題になっていますが、手軽に帰るからといって安易に投棄しないでもらいたいですよね。
こちらはどじょうすくい。これまでほぼ毎年出店しているおなじみさんでもあります。
市内にある山和タンス店・山和一彦さんが中心になって、島根県安来から食用のしまどじょう1㎏(約100匹)を準備。簡単そうでなかなか手ごわいどじょうたち。島根県の民謡・安来節を踊るのと同じくらい、なかなかうまくすくえません。
「どじょうすくいのコツは金魚と同じですが、金魚と違って底のほうにいるのでそこが少し難しいかも知れません」と山和さん。
金魚と同居可能などじょう。偶然にも今年の金魚すくい大会で優勝した小学生も参加していて、約20匹をすくうのに成功。いやあ、大和郡山ってさまざまなツワモノがたくさんいることに驚きを隠せませんでした。
◆ これぞ灯台もと暗し
ん?ん?あれ?勘違い?それとも見間違い?いや、やっぱりそうやん!奥にあるのは1800水槽?何この家!ふと通りかかったおうちの前。イベントの間だけと思いますが、明らかに通りから水槽が見えやすいようにパフォーマンス。気になって仕方ありません。
たまたまおうちから出てきた女性を直撃。「ああ、あれはうちの息子がやってるんですよ」と柔和な表情の女性が指さす方向をみたら、人気のコイすくいを担当していたのが、恰幅のいい廣瀬彰胤さんそのものだったのです。
お父様の代まで商売をしていた廣瀬さん。「今はもう家があるだけなんです」。商店街で軒を連ねる店の店主のみなさんとは、子どものころの幼なじみばかりなのだそうです。
かつては有名ホテルでバリバリの料理人だったという廣瀬さん。玄関先の水槽については、中学生の時からアロアナとかが好きで、今も屋上にはコイやメダカを飼育中だそうです。長い間柳町商店街に足を運んでいますが、バリバリのアクアユーザーがいたとはまさに灯台もと暗し。後日、ユーザー訪問として取材をさせてもらうことになりましたので楽しみに。
最後にもう一度確認作業。夢でなくてよかった~。取材も佳境に入り疲れもピークに達したことで、妄想でも見てるのかと思った~。本日の大きな収穫でした。
◆こんな表彰式見たことない
はい、それでは最後の中継となりました。時刻は午後3時。すべての集計が終わり、表彰式の準備も整い、いよいよフィナーレを待つだけとなりました。
戦いが終わった会場では、老若男女がフリースロータイム。ああ投げればよかった、こうやって飛ばせばもっと距離を伸ばせたはずだなどなど、未練たらたら。
表彰式では、第42代女王卑弥呼の鴻野光希さんもプレゼンターとして登場。表彰式では頑張れよ!と声をかけたら、「お前も頑張れよ!」と笑顔とともに威勢のいい答が返ってきました。やるね、女王卑弥呼!
◆リベンジに燃える入賞者
第4位。立本直也さん。記録13.96m。地元・大和郡山市出身の立本さんは2年前の大会にも参加。おうちでは金魚やドジョウ、スッポンなど飼ってきるアクアユーザーでもあります。来年は?「もちろん来ます!」。それだけ?「1位を狙います!」と力強く誓ってくれました。おめでとうございます!
第3位。白井一也さん。記録14.00m。今大会の第1投目でいきなり14mを叩き出した、変身ウォッチの青年です。あの時はてっきり優勝だと思ったけどね~、上には上がいたね~。「来年リベンジ果たします!」。はい、変身ウォッチもぜひご持参のほどを。大会を大いに盛り上げてくれました。おめでとうございます!
表彰式は予算の都合でファンファーレ的なBGMが流れることはありません。MCの村田さんの後輩でもある友廣 聡さんがなぜか表彰式の読み上げ係。野郎ばかりの大変むさ苦しい光景ではありますが、どうかお許しください。
第2位。杉本雅昭さん。記録14.10m。ミタカ金属工業のエンジニア。最初はいなかったのに途中でこそっと来て、さらっとこんな記録を出してしまったのです。去年はいなかったよね?「子どもがまだ小さかったので」。
仕事もポイ投げも、前途洋々の若手社員(右)。会社の水槽のほとんどを杉本さんが担当。入賞して当たり前やね。おめでとうございます!
そして栄えある優勝は。植本将章さん。記録16.85m。堂々の2連覇。そして日本記録を塗り替えてしまった新たなチャンピオンとなりました。そして、今年も去年に引き続き1位・2位を同じ会社が独占。これも歴史的快挙。おめでとうごさいます!
ここで優勝インタビュー。大会ではもうすっかりおなじみになった植本さん。キャラ的に話すのは苦手なタイプだと思いきや、まあ喋る喋る。もしかして準備してた?ポイを遠くへ飛ばすコツや技などをさくっと披露しつつ、大会に対するPRも忘れないどこまでもポイ投げ愛に満ちあふれた植本さんでした。来年もし選手宣誓を開会式でやってもらうとしたら、もうこの人しかいない!
戦いすんで日が暮れて。お天気にも恵まれ、記録にも恵まれ、そして人にも恵まれた思いで深い大会となりました。来年は植本さんの3連覇を阻止するツワモノが果たして現れるのでしょうか。4位の立本さんと3位の白井さん、すでに来年に向けて鋭い眼光を飛ばしているのが印象的でした。お、お、大人げないってば!
あ、言い忘れてましたが、リニューアルされた今年のトロフィーももちろんミタカ金属工業作。結局、金も銀も自分たちが持って帰っちゃうんですけどね。
午後4時。「金魚ストリート祭り2024」もこれにてお開き。運営スタッフのみなさん、各種イベントに出場されたみなさん、そしてご来場いただいたみなさん、ありがとうございました!
また来年お会いしましょう!