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【ユーザー訪問】旅行も女子会もタピオカもお預けだった青春時代☆夢を叶えたハンドメイド作家の本気度

Posted on 2019年8月9日2023年5月13日 by aquariummagazine

イヤリングや指輪などのアクセサリーを手がけるハンドメイド作家・sasacoさん(大阪府吹田市)。ネット販売を中心に、10代後半から20代前半の女性に人気沸騰中。人気の理由は、モチーフの大半がアクア系か爬虫類だから。女性ならではの視点とデッサン力、そして高い造形技術と相まって、カワイイ系を身につけたいレプ女たちの女子力アップに貢献しています。若き女性作家は、日々どのようにして作品を生み出していくのでしょうか、製作現場であるsasacoさんのアトリエを訪問しました。

☆     ☆     ☆

◆コウレプが縁で急接近

sasacoさんと最初に会ったのは、今年4月に神戸で開催されたコウレプ会場でした。あのレオパの巨匠・Ka’z Leopaさんとともにブース出品していたsasacoさんに大注目。Ka’z Leopaさん、ごめんなさい(笑)

 

どのアクセも、ミニサイズながらも成型と色付けがしっかりしていて、ハードタイプの樹脂なので丈夫で計量。なるほど、これなら女子の体にもやさしいだろうし、女子ウケするはずだと納得。カニやカメ、メンダコ・シュモクザメ・ジンベイザメなどの海洋生物はもちろん、レオパやヘビなどの爬虫類も。

 


変わったところでは、イモムシやダンゴムシといった虫系もちょこちょこっと。でも全然グロテスクじゃありません。キモカワでもない、ただただカワイイんです。以前は、歯や脳などの内臓系も商品化していたこともあったそう。sasacoの「S」は、もしかしたらSMのSだったりするのかも知れません(笑)

◆工具がヤバい小さなアトリエ

ということで、早速アトリエへお邪魔しました。ものづくりに欠かせない彫金机がデンと。一見、ただの整理されていないJKの勉強机にもみえます(笑)。窓際に面したこの地味~な机から、色彩豊かでハイセンスな作品が生み出されるなんて、想像もつきません。ちなみにこの机、なぜか「小次郎」という名前がつけられています(笑)

 

年季の入ったスリ板。彫金には欠かせない道具のひとつで、これを金具で固定して作業するらしいです。

 

ほかにも何やらアヤシイ工具の数々も。これって拷問道具じゃないですよね(笑)

 

これってメス?「はい、バリバリの医療器具です(笑)」とsasacoさん。一見カッターナイフにみえますが、切れ味がめっちゃくちゃ鋭いのだそう。「カッターナイフみたいに簡単に考えてたら、スパッと簡単にやっちゃうくらい鋭利なんですよ」とsasacoさん。自身に大きなケガの経験はありませんが、学生時代にスパッとやってしまった男子もいたそうな。こんな道具を巧みに使いこなせないと、ハンドクラフト作家なんて務まらないのでしょうね。

 

真空をつくるために欠かせない真空脱泡装置。電気掃除機ではありません(笑)。アトリエを探していた頃、お母さんも協力してくれて「音がほかへ伝わらないか、壁などを叩くなどして建物を色々チェックしてここに決めました」。石橋ならぬ、壁を叩いてのアトリエ探し(笑)。こういう時、家族の協力は欠かせませんよね。

◆毎日はシシバナヘビとともに

――なぜまたアクセサリーづくりを?

「高校がデザイン系で彫金の実習があったんです。小さいころからものづくりが好きで、将来はそんな仕事をしたいなとずっと思ってました」

――女性のハンドメイド作家ってモチーフは花とか食べ物とかのイメージが。

「そうかも知れませんね。でも私の場合は生きものが大好きだったんです」

――好きな生きものは?

「ヘビとかセキセイインコとか、かな」

――ヘ、へ、ヘビ!?

「はい。そこにいますよ~」

 

 

――ああ、そういえばコウレプでも話が出てた。

「セキセイインコは祖母の家にいますし、小さいころはメダカなども飼ったしモフモフする小動物などが好きでしたが、ヘビを飼育し始めてからはほかの生きものにあまり興味がなくなってしまったんです」

――まさにヘビロテ(笑)

「でもヘビはほかの動物みたいに懐くということはありません。その距離感がまたいいんですけどね(笑)」

――じゃあツンデレじゃなく、ずっとツン(笑)

「便秘した時とかはナデナデしてあげると、お通じがよくなったりすることはありますけどね(笑)」

――世話も楽?

「ヒーターでちゃんと温度管理さえしていたら、あとはごはんをあげたり排泄物を取り除いたり。思った以上に簡単ですよ」

 

――まさかとは思うけど名前とかは?

「佐々木って命名しています(笑)」

――は、はい?

はい(笑)、漢字の佐々木です。なーんとなくのイメージで(笑)」

――彫金机が「小次郎」なのは、この子と何か結びつきとかがあってのこと?

「あはは、最近まで佐々木小次郎という人物を知らなかったんです(笑)」

ものづくりのことを聞くつもりが、いつの間にか脱線して話題はどんどん6才の佐々木ちゃんのほうへ(笑)。それにしても不思議ちゃんのsascoさん(笑)。長時間佐々木ちゃんをながめていても全然飽きないらしく、好きなものをずっと観察していられる集中力こそ、ものづくりにも生かされているのでしょう。

◆原型からすべてオリジナル

つくりたいものだけをつくって、欲しい人にだけ販売する。そのスタンスはずっと変わりません。まるで職人のオッサン(笑)。つくりたいものが頭に浮かんだら、ネットや図鑑でディティールを3Dでイメージします。

 

原型はワックス(ろう)を使用。もちろんオリジナル。商品としてのクオリティーを左右する大事な作業です。ワックスのただの塊が、sasacoさんの手によってカメやセミに仕上がっていきます。写真ではわかりづらいのですが、どの作品も女子ウケするようデフォルメされていますが、高校で学んだデッサン力があってのこと。かくいう記者、実はsasacoさんと同じ高校・同じ科という偶然。こんな優秀な後輩がいて、先輩としても実に誇らしい(笑)

 

「ワックスは適度な硬さがあるので、細かいラインも書けるんです」とsasacoさん。スパチュラなどを使ってほんど手作業でカリカリ。そう、スパチュラとは歯医者嫌いにはたまらない歯石取りで使われる医療器具なのです(笑)

 

次にシリコンでモールド(型)づくりに入ります。シリコンは何度でも使えるので省エネにも貢献しています。もちろん既製品のシリコンモールドは一切使用していません。

 

いよいよ作品本体に使用する資材を準備。資材は複数の液を混ぜて常温で硬化するUV樹脂といわれるハードタイプのものを使います。ここで樹脂を脱泡。クオリティーの高い作品に仕上げるには、空気の混入はアウトです。真空をつくり出す真空脱泡装置の中で気泡を抜きます。この工程だけはかなり男っぽい(笑)

 

細かいところまで樹脂が行き渡るように、先にところどころ樹脂を段階的に流し込んだり、2方向から流し込んだり。原型製作だけでなく、モールドへの流し込みも作品の出来ばえを決定づけます。このあとシリコンのモールドごと再び脱泡して、このあとは樹脂が自然に硬化するので機械から取り出して放置します。

 

これまで使ったモールドが色々と。これだけでもアートな作品みたいですよね。

 

ここからが最後の仕上げ。ハードタイプのUVレジン液に顔料タイプの染料やプラモデル用の塗料を混ぜて着色します。当然ですが、ここまでのすべての作業とひとりでこなします。オリジナルでここまで仕上げられることこそ、sascoさんの強みなんです。

◆意外な頑張り屋さん

sasacoさんの手によって命を吹き込まれた作品たち。最近、レオパがとても人気なのだとか。レプイベントなどでも一番人気ですもんね。

 

最近注目を浴びつつあるウミウシ。見た目のカラーがかわいくて、女子にとってはかなりヤバい(笑)。「本物がなかなか見れないから、もっともっと研究して本物に近づけていきたいです」と製作意欲満々でした。

 

こんなモモンガをピアスとして耳につけると、心まで軽やかに飛んでいきそう(笑)

 

ロイコクロリディウム。寄生虫に寄生されたカタツムリ。寄生されていることがよくわかるツノのライン一本一本が、リアルに表現されています。

 

「雪の妖精」の愛称で知られるシマエナガ。モフモフがあまりにもかわいすぎるとSNSでも話題になっていました。

◆好きなことを好きなだけ

高校卒業後は、ジュエリー関連の専門学校へ。しかも学費はすべて自分で。両親から言われたのではなく自分でそう決めました。やりたいことをやるには、人に甘えてはならない。そんなブレない意志の強さも、sasacoさんの魅力のひとつなんです。

--これからどんな作品づくりを?

「モチーフはほぼ今まで通り続けていきますが、もう少し年齢層の高い女性に買ってもらうためのアイテムも増やしていこうかなと思っています」

――クオリティーの高さもアピールしていかないと。

「数年前のものを改めて見たら、イマイチだなと思うことがよくあります。なので、どの工程に磨きをかけていくか、今後の課題になるでしょうね」

――これからもレプイベントに?

「来場者として、出品者として、情報交換も兼ねて色々エントリーしていきたいと思います。もし会場にいたら、気軽にお声がけください」

――20代後半でよくぞここまで。

「親に頼ることなく、遊ぶ時間も本当に惜しんで没頭してきましたから。誰よりも遊ばないで、誰よりも一生懸命ものづくりに励んできたことに自負はあります。学生時代の先生方にも、本当にお世話になりました」

旅行や女子会、畑はタピオカともまったく無縁だったsasacoさん(笑)。周りが心配になるくらい、遊ぶことを我慢して技術の基礎づくりに勤しんできました。それでも、「好きなことに没頭してこれたのだから、幸せ者だと思います。家族や周りのおかげです」と至って謙虚。本気になって取り組めば必ず夢は叶うということを、身をもって教えてくれた気がします。

◆sasacoはsasacoのままで

ちなみにsasacoとは、学生時代に作品のモチーフにしたドクササコダケというキノコの名前に由来。「友達から、それでええやんと言われて(笑)」。以来、作家名としてブランド名として、すっかり定着・浸透してきました。

まさに独立独歩。今度は、アクア系をモチーフにしたアクセもよろしくです。あー、でも それだとありふれてるかもね(笑)

 

★sasacoさんのホームページはこちら

 

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