「キワメテ!水族館」がレプイベントを取材するのはこれが3度目。当初は、ヘビやトカゲに遭遇しながらキャーキャー騒いでしましたが、最近はすっかり学習能力も身につき ました(笑)。爬虫類だけでなく、両性類やエキゾチックアニマルといわれる小動物などもイベントのパフォーマーであることを知り、さらに深堀り。アクアのイベントは、マジで行ってみないとわからない奥深い世界でもあります。今回も、色々な人と出会いがあり、新たな発見がありました。
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◆ヒュドラオリジナルTシャツ見参
今年の会期は4月20日(土)・21日(日)の両日となりました。イベント名は、通称・コウレプ。トウレプやナゴレプなど、なぜ爬虫類イベントはカタカナで略称されるのか、実にフシギでした。今もって解明されていませんが(笑)。
まずは神戸サンボーホールの2階、KOTOBUKIブースへ。去年より2倍サイズアップしたブースでは、伝説の五頭竜のマークでおなじみの爬虫類飼育用ケース「ヒュドラシリーズ」がズラリと並びます。
老舗水槽メーカーとして5年前に製品化されたヒュドラシリーズ。それぞれのケースは数種のレプフィギュアで演出。遠くからケースに近づいていた来場者を、「ホンモノのトカゲかと思った」とガッカリさせてしまうのは、クリアなガラス製だからこそ(笑)
おお~、KOTOBUKIのスタッフがオリジナルTシャツを着用して来場者をウェルカム。今回初の試み。背中のヒュドラマークがなかなかカッコいい。どうせなら、ヒュドラグッズとして販売すればよかったかもね(笑)
◆KOTOBUKIのSNSキャンペーンは5月いっぱいまで
初の試みといえば、これも。すでに始まっているKOTOBUKIのSNSキャンペーン第2弾。公式アカウントをホームページ経由で登録すれば、後日抽選でアクア商品が当たるというものです。ブースではQRコードが展示され、手軽にユーザー登録する来場者もすくなくりませんでした。なお、このキャンペーンは5月31日(金)まで。当日会場に来られなかった人も、まだまだOK。詳しくはこちらをどうぞ。
商品の問い合わせに忙しいスタッフ。今回はヒュドラケースが中心の展示でしたが、やはり水槽メーカーらしさをアピールすべく、レイアウト水槽を展示しようかという話もちらほら。レプのイベントだと、どうしても会場が乾いた雰囲気になりがち。アクアの水槽があるだけで、きっと会場に潤いを与えることでしょう。
ブースでは、もうひとつキャンペーンがありました。生体の健康維持を目的に開発されたカナダ産のプレミアムフード「FLY MIX」を、ユーザー登録してくれた人にカメ用サンプルを無料プレゼント。意外と言っちゃ失礼なんですが、カメを飼育している人が多かったのには驚きました。ちっちゃな子どもが中心かと思いきや、なんのなんの若い奥様や独身女性にもカメファンが結構いました。この話はのちほど。
◆ハンドメイド作家はシシバナヘビと同居中
しばしKOTOBUKIブースを離れて、レプ会場を回遊。去年も同じ日曜日だったのですが、去年より来場者が若干少ないような気が。まあ来場者にとっては、そのほうがゆっくり見て回れるからいいのかも知れませんね。
去年もこの会場でお会いして、その後自宅まで押しかけて取材させていただいたKa’z Leopaさん(笑)。レオパといえばカズさんと言ってもいいくらい、今年もクオリティの高いレオパを出品。聞くところによると、レオパ界では去年末くらいからちょっとした値崩れが起きているのだそう。小さいころから健康に気をつけて飼育しているカズさんところのレオパは質が違います。ついつい値段の安い生体に目が行きがちですが、まずは健康で丈夫なレオパが一番ですよね。
最近の傾向としては、ニシアフリカトカゲモドキが人気なのだとか。ああ、そういえば去年もそんなレプ女子がいましたっけ。特徴としては、見た目はやや地味で性格も地味なのだそう。なぜそんなに人気があるのか、レプ女子でないとわかりませ~ん(写真は昨年のコウレプより)。
「ヘビ界のブルドックといわれているヘビも人気ですよ(笑)」とカズさん。何それ(笑)?「これですよ~」とスマホの壁紙にしていた画像を見せてくれたのは、この日カズさんところのブースにいたsasacoさん。ヘビの名前はシシバナヘビ。画面を見せてもらうと、下アゴのところがちょっと上向きになっていて愛嬌のあるフェイスマスク。なるほど、ブルドックに似てなくもない(笑)。
ということはsasacoさん、おうちでシシバナヘビと同居中?「はい♡」とニッコリ。それだけではありません。数年前からレプをモチーフにしたピアスやペンダントトップを、成形樹脂で完成させてアクセサリーとして製作販売している若きハンドメイド作家なのです。
1㎝ほどの小さな樹脂でつくられたアクセサリー類には、手描きでカラーリングしたレプたちがいっぱい。これは女子ウケします。
おお、これはウミウシ。すごいな~、ウミウシなんて「キワメテ!水族館」スタッフも見たことない(笑)!
sasacoさんの耳にも自作のピアスがキラリ。レプのアクセサリーをつくりながらシシバナヘビと同居しているsasacoさん。早速取材をお願いしたところ快くOK。後日お邪魔してきますので、読者のみなさんどうかお楽しみに。
◆虫だけど無視できないこれだけの理由
ん?全然別のブースなのに、なぜかsasacoさんの作品がこんなところに。しかもレプではなくダンゴムシをあしらったアクセサリーがいくつも。一体どういうこっちゃ(笑)!
こちらのブースは新宿ホイホイロードさん。ホイホイってことは、まさかゴキブリを出品中(笑)?「いやぁ、困ったことによく言われるんですよ~」と汗を拭き拭き答えてくれたのは、グレーのスーツにきちっとネクタイ、そしてハットを被るという小じゃれた風貌。パッと見、「笑ゥせぇるすまんセールスマン」の喪黒福造かフーテンの寅さん(笑)。「勘弁してくださいよ~」と写真はNGでしたが、当日会場にいた人なら、ああ~あの人!と思い出しておられることでしょう(笑)
東京にお住まいの三浦真樹さん。まるで俳優のような名前なのに、その正体は超虫マニア(笑)。出品物もズバリ虫。ダンゴムシやらワラジムシやら、容器の中にたくさんうごめいてます。しかもすべてがブリードもので、コウレプで虫を出品しているのはこの人だけなんです。虫だと聞いて、てっきり生き餌を扱ってるのかなと思ってました。失礼(笑)!
色々写真は撮ったんですけどね~。食事中の人もいるかも知れないし、モノがモノだけに苦手な人もきっといるでしょうから、写真掲載はやっぱりヤメときます(笑)。
なので、ここでは三浦さん自身が撮ったというプリントを。写真でわかる通り、1円玉と比較するとこんな感じ。どの虫も体長1㎝未満のものばかりですが、ここまで拡大してみるとそんなにグロテスクではありません。実はこれ、スパチュラートゥズヘラオビワラジというイタリア産のワラジムシの一種で、何と7匹セットで12,000円。超レアもので、会期中10セット近く売れたそうです。
虫たちを食い入るようにみつめる子どもたち。子どもにとっては、カブトムシもワラジムシも同じ虫なんですよね。たかが虫、されど虫。いきものに分け隔てはありません。
ほかにも三浦さんをよく知る常連さんがブースに訪ねてきて、色々と虫談義。もちろんチンプンカンプン(笑)。いや~、虫の世界も奥深い!
虫イコール陸生甲殻類。もしかしたら、食物連鎖の中で最も下のランクに位置づけられるのかも。「そう考えると余計に愛しいですよね。すべての生物から見放されたわけではないんでしょうが、自分が生きてきた人生とちょっと重なるところもあったりします(笑)」と三浦さん。さりげなくわさわさと生きている様子を、ケース越しに観察するのが楽しいのだとか。それって、もしかしたら同志の感覚?「ああ、そうかもしれません(笑)!」
◆ネタを求めて会場リサーチ
そういえば、猛禽類というジャンルも未知の世界だったことに気づきました。とあるブースで聞き込みを行ったところ、古都奈良で最近ショップを構えたという噂を聞きつけて足を向けたのが、ハンティングアニマルさんのブース。「いやいや、特別変わったことはしてないですよ~」と仰る店長さんは、奈良は奈良でも、生駒山のふもとに出店して間もないそうです。
聞くところによると、生体だけでなくアパレルなんかも販売しておられるそうで、これは興味津々。「いやいや、店の2階に置いてあるだけですよ~」って、2フロアもあるじゃないですか(笑)!そんなやりとりをじっと聞いていたのかどうかは知りませんが、フクロウ君の目がとっても綺麗でした。
この日ブースのお手伝いをしていた女性スタッフも、大のフクロウ好き。でも飼育って大変なんでしょ?「いやいや、病気にならないように予防飼育を推奨してるだけですから~」とまたまた店長(笑)。すごいことをサラリと言ってのけるあたり、これはきっと奥深い話が聞けるに違いありません。何も知らないメンフクロウ君、あられもない格好でお昼寝中でした(笑)
ハンティングアニマルさんは、第1回のコウレプから今までずっと出店。JR奈良駅に近い三条通にあるフクロウカフェへ、トリミングなどで出かけることも多く親交があるそうです。猛禽類だけでなく、フェレットなどの小動物も。ということで、後日取材に伺わせていただくことになりました。お楽しみに!
おお~、いつものようにレプタイルガールがズラリとお揃いで。2年前のナゴレプの時に初めて会って以来、記念撮影をするだけの間柄という(笑)。真ん中がイベントではすっかりおなじみのリナちゃん。右側はヘビ飼いのトモリータちゃん、左側がちょっと浅田真央似の、いのりちゃん。3人とも、ケージやレプの発育剤などを取り扱うアリオンジャパンさんのキャンペーンガールで、会場でもひときわ華やかなパフォーマーでもあります。
といっても彼女たち、そんじょそこいらのキャンギャルとは訳が違います。普通、イベントのコンパニオンやMCといった女性は、開場時間に合わせてブース入りし役目を終えたら閉場と同時にブースを去るのが一般的なのですが、ここのレプガールは違います。ほかの運営スタッフにまじって、ブースの設営にも撤去にも加わり汗を流しているんです。
だからでしょうね、ブース自体も楽しそうでスタッフ同志の仲のよさが伝わってきます。毎年ユニークなケージを発表するアリオンジャパンさん、レプイベントにはチームワークが大事だということを、改めてみせられた気がしました。ぜひ今度、そんな彼女たちの裏方の仕事ぶりを取材してみたいものです。
ハリネズミやハムスター・モモンガなど、小動物たちのおうちを製作・販売するJOHNNY HOUSEさんが今年も出品。主にケージ内にセットする「個室」や木工雑貨がメインで、何といっても可愛いデザインと色使いが女子好み。去年に比べてアイテムもかなり増え、こんなに見せつけられると後日個別取材したい気満々(笑)。
早速その旨を打診してみたんですが「いや~、実店舗があるわけではないし、家はいつも散らかってるし(笑)」と、ほんわかした雰囲気のご夫婦。レプイベントに集まるキャラとは、ひと味もふた味も違います(笑)。ご自宅は奈良県橿原市。元木工職人だったご主人が原型をつくり、奥様が色づけしているのだそう。とっても仲がよさそうです。「そんなことないですよ。納期がない時はお互いピリピリしてますから(笑)」。商品を見ていると、全然そんな風にはみえません。
娘さんがデザインした可愛いパンフレット、JOHNNY HOUSEさんらしさがとっても表現されています。ハリネズミにモモンガ、レオパ、リクガメなど、聞けばグッズの製作だけじゃなく、ご主人自身小動物のマニアみたいです。とりあえず、環境が落ち着いたら連絡していただけることになりました。今はネット販売が中心ですが、もしかしたら実店舗が現実化するかも知れないとのこと。読者のみなさん、楽しみに待っていてくださいね。
◆3匹のカメを溺愛する姫路の女子
再びKOTOBUKIブースに戻ってきました。日曜日のお昼すぎということもあって、来場者も多くなってきました。そういえば、三ノ宮駅付近で痛ましい交通事故があったのもこの日のこの時間でした。メディアの取材ヘリがたくさん上空を旋回していたことで、ただごとではない空気が会場にも漂っていました。
今回はFLY MIXのカメ用サンプルを配布していたこともあり、「うちにもカメがいます」「子どもたちが飼っています」という声をよく耳にしました。そんな中、ついつい話し込んでしまったのが、姫路からお越しの独身女性。カメ飼育歴は何と10年。リクガメほか、ニホンイシガメとクサガメの雑種・ウンキュウなどの3匹には、それぞれ讃太(さんた)・渚沙(なぎさ)・仙之祐(せんのすけ)と、ちゃんと名前もつけるほどの可愛がりよう。「犬や猫のように“かまって感”がないのが楽でいいんです(笑)。でも冬眠から目覚めた時は、ちゃんとごはんを欲しがってくるんですよ。そんなところがまた可愛いでしょ(笑)?」。
ペットショップで買ってきたり、道ばた迷子になっていたものを可哀相だからと拾ってきたり。一番の懸案は「やっぱり病気ですね。残念ながら、ちゃんとカメを診てくれるところがないんです。今度大和郡山(奈良県)に引っ越す予定なんですが、診てくれる病院があるかどうか、それだけが心配なんです」。まさにカメ命。聞くところによると、首が出た状態で治療ができる獣医さんがなかなかいないのだとか。かくいう彼女、金魚もらんちゅうも飼っているらしく、金魚のふるさと・大和郡山へ行ってしまってカメから金魚へ興味が移らないようにね(笑)。ひとまずカメたちには、FLY MIXで健康的な生活が送れますように。
◆ついに「マイレオパ」をゲットした中国人留学生
午後4時を回り、閉場まであと1時間弱。ふとヒュドラケース3120を食い入るように見つめている女子がいました。明らかに、何か目的を持っているようで。声をかけてみると、どうしてもレオパを飼いたくて神戸までやってきた大阪市内の専門学校生でした。ということは、今日ここでいいのがみつかったら買うってこと?「そうなんです。でもレオパを買ったら住まいも必要なので、これ(3120)がちょうどいいかなと思って」思案中なのでした。
実は彼女、中国からの留学生。日本語がうますぎるし日本人的な顔もしていたし、言われるまでまったく気がつきませんでした。上海の4年制大学を中退して、将来はコンピューターの仕事がしたくてコンピューター関連の専門学校生として来日。聞けば、大学では日本語学科専攻だったそうです。さすが!
ヒュドラケースについて、KOTOBUKIのスタッフから色々ガイダンスを受けるやいなや、「じゃあこれください」と即決。早っ(笑)!選んだのはブラック。それにしても決断の早いこと。その後、肝心の生体をゲットすべく会場へ。タイムアウトまであと30分ほどしかなく、急いでレオパ探しに出かけました。
ヒュドラ3120は、レオパなどの飼育に適しているレプ専用ケース。メッシュ状のロック式フタが装備されスタッキングも可能。底にはヒーターも設置できるほか、何より透過性に優れたガラス製なので、飼育中の生体の様子がよくわかります。
再びKOTOBUKIのブースに戻ってきた彼女の手には、ゲットしてきた可愛いレオパが。「色がとっても気に入りました」。そこでピンときたのは「キワメテ!水族館」スタッフ。初めて訪れたコウレプで、初めてレオパとヒュドラケースを買って、初めてのレオパ飼育スタート。そんなストーリーを見逃すのは、もったいなさすぎます。後日彼女に密着取材したい旨を申し入れたところ、こちらも難なく即決。半年後をメドに、その後のレオパの成長ぶりをこの目で確かめるべくご自宅に伺うことになりました。
ちなみに、その日の彼女のインスタグラムには、元気にエサを食べている様子が動画でアップされていて、ひとまず安心。名前はほおずきちゃん。あだ名はパーちゃんだそう。取材に伺う日まで、どうか健康に育っていってくださいね。
午後5時閉幕。取材先がいくつかみつかり、色々と収穫が多かったコウレプでした。まだまだ知らないことが満載のレプワールド。全国で開催されているレプイベントはどの会場も大盛況ということから、レプに対する人気度がよく伝わってきました。これまでも、これからも可能性は無限に広がっています。
レプイベントは、今年も全国で開催されます。次回KOTOBUKIがブースを出品するのは、6月1日(土)~2日(日)に福岡市・西新パレスで行われる「九州レプタイルフェスタ2019」。みなさん、また会場でお会いしましょう!