11月10~12日(日)の3日間、イオンモール大和郡山で開催された「金魚フェス」。
金魚すくいで盛り上がり、金魚品評会で美しい金魚に出会い、そして金魚水族館でたっぷり金魚に親しめた3日間でした。
地元に密着した、金魚のまちにふさわしい大型SCのユニークな金魚イベントは、予想以上のにぎわいでした。
「イオンに行けば金魚に会える」のキャッチフレーズは、単なる掛け声だけではありませんでした。
そして、行政、関連企業などとしっかりタッグを組めたことも、成功につながった要因といえるでしょう。
◆クリスマスにも負けないわくわくの3日間
11月も半ばに差しかかり、装飾は早くもクリスマス一色。やっぱりこの時期になるとわくわくしてきます。ジングルベルが聞こえてきたら、いよいよ大晦日。いやー、1年って本当に早いですよね。
取材に訪れたのは、イベント最終日の12日。いつものイオンとは少し様子の違うエントランス付近。真っ白い洗面器がズラリと。この日限りの注目イベント「金魚品評会」が行われていました。静岡などで行われるはずだった品評会や金魚日本一大会がそれぞれ台風の影響で中止になったり開催時間がカットされたりした影響もあってか、全国から200匹近くの出展があったそうです。もちろん来場者もハンパなく。そりゃあストレスもたまりますよね(笑)
3人の審査員もそうそうたる顔ぶれ。弥富や浜松などからこの日のために大和郡山へ。この光景をみるだけで、単なる商業施設の一イベントではない、全国レベルの品評会であることがよくわかります。
品評会と並行して、一般来場者のファン投票も行われていました。
ぼくたち&わたしたちも、スタッフとして頑張ってまーす。
投票してくれた人には、オリジナル缶バッジをプレゼント。
以前、取材でお世話になった大阪ECO動物海洋専門学校の学生さんたちもお手伝い。
審査員のかたがた、スタッフのみなさん、そして投票してくださった来場者のみなさん、ちょっと肌寒い中お疲れ様でした。これより最終審査は屋内で行われます。
◆モールのにぎわいは金魚とともに
会場の1階メインフロアには多くの人が。金魚ファンもたくさんいますが、ショッピングを楽しむ家族連れが思わず立ち止まる姿も少なくありませんでした。
あ、これは以前「滝の流れる水槽」として注目を集めてきた水槽です。あまりにもの人気で、さらにアレンジされて今はインフォメーション近くの場所で「金魚ちゃんライブカメラ」として存在感を醸し出しています。
水槽の一部にカメラが組み込まれていて、アングルによっては水槽の中で金魚と一緒にいるような気分になる仕組みです。家族連れに依然根強い人気のこのコーナー、「金魚フェス」が終了してもこの場所に展示されていますので、今回行けなかった人もぜひ。
ん?キミはいったい誰(笑)?顔に金魚のペイントを施し、袴の帯飾りには金魚が。鹿鳴館時代の麗しき女性を思わせる彼女。大学では池坊華道に属しつつ、好きな金魚の文化や歴史を調べることが趣味なのだそう。ウケ狙いでの演出かと思いきや、マジメにちゃんとやってる女子大生でした(笑)。
金魚と華道とのコラボが実現する日も近いかも。早々に「キワメテ!水族館」と出演契約完了、編集部に所属決定(笑)。もしどこかで会ったら、金魚娘と呼んであげてくださいね。
すっかりおなじみになったお昼寝水槽、今回も子どもたちの人気を集めているのだろうと思いきや、あ!大人げない青年がひとり(笑)!
金魚が大好きでやってきたという3人のうちの、水江イングリッドさん(写真中)がこちらを指さして、「あー、この人知ってるー!」ってホンマかいな(笑)。どうやらインスタグラムやツイッターで、顔に見覚えがあったそうです。ちなみに、お父上がフランス人だそうで、さすがになかなかキュートです。右側の水江珠美さんがお母さんと聞いて、あまりの若々しさにさらに超ビックリ!そして「大人げない青年」の名は信定亮次さん(笑)。イングリッドさんと同じ京都水族館で働くスタッフなのだそう。「キワメテ!水族館」のステッカー、持ってけドロボー(笑)!
◆1位に輝いたのは埼玉の男子高校生
さてさて、濃い来場者のことはさておき(笑)。品評会では最終審査が始まりました。審査員やスタッフだけでなく、一般来場者もじっくり観察できるとあって、多くの人が集まっていました。それにしても品評会は人気があります。すっかりイベントのメインになった感があります。
最終審査に残った金魚たち。オレンジ色のピンポン玉が目印です。
品評会では、体長10㎝を基準にそれぞれ小の部・大の部に区分して審査されていました。
小の部で1位に輝いたのは、目黒尚介君(埼玉県)。五色朱文金を出品した、高校2年生。去年の金魚日本一大会で特別賞を受賞しましたが、「優勝は初めてなのでうれしいです!」と喜びを語ってくれました。さらに、大の部でも五色和金が2位という好成績。賞品でもらったブラインシュリンプについて、「これって高価なんですよ!色々考えると、今回の旅費が出ました(笑)」。こういう若い人がアクアに関心を寄せてくれるっていいですよね。目黒君、本当におめでとう!
「キワメテ!水族館」もオリジナルステッカーをお祝儀に(笑)。祖父の影響を受けて中学生のころに金魚と出会って以来金魚ひと筋だそう。「大和郡山は池や養魚場がたくさんあって、楽しくてうらやましいです」と感想を語ってくれました。ぜひまたお越しを。いっそのこと引っ越してきたらいいのに(笑)
ちなみに、こちらは大の部で1位となった茶金。あいにく受賞者が表彰式にいらっしゃらなかったので、「藤井さん」としかわかりません(笑)。藤井さん、おめでとうございました!
品評会の会場や表彰式では、上田清大和郡山市長の姿も。そして、品評会をバッチリ仕切ってくれたやまと錦魚園の嶋田社長も本当にお疲れ様でした!多くの関心を集めた金魚品評会。金魚イベントとしても大成功でしたね。
◆大和郡山市長も絶賛!?金魚水族館
イオンはとにかく広い(笑)。「金魚フェス」の会場は店内のあちこちに分散して行われているので、移動するのもそう簡単ではありません。品評会の会場からノボリを目安にまっすぐ東へ。「金魚水族館」の会場まで、もうちょい。
ここが金魚水族館ゾーン入口。さてさて、どんな水族館なのか期待が高まります。
思った以上に、多くの人でにぎわっています。地元の水槽メーカー・KOTOBUKIが集結させた水槽の数は全部で34本。30㎝角水槽を中心に、60~90㎝水槽などバラエティーに富んでいます。また新製品の「アクスト」「アーク」「デビュー」などのスタイリッシュ水槽もラインナップ。明るいLEDと相まって、クリスマスムードも高まります。
30㎝角が12本並ぶ水槽ストリートは圧巻です。可愛いピンポンパールや、江戸錦、東錦、桜錦、丹頂、コメット、琉金、朱文金、茶金、リュウキン、らんちゅうなどなど、何と20種類もの金魚が。
今春発売以来、好調な売れ行きを示しているスタイリッシュ水槽「アーク」。まるで水槽が宙に浮いているみたいで、カッコいいですよね。普段はモール内に常設されていますが、今回はちゃんと金魚たちが泳いでいます。
新製品のコンパクト水槽が並んでいるゾーン。「観て、触れて、楽しむ。」というキャッチフレーズに、偽りはありません(笑)
子どもたちに大人気の「プクプク」。いやいや、金魚たちにとっては大事なライフラインなんですよ~。
そういえば、来場者の中に「金魚すくいでもらった金魚がいるんですが、やっぱりプクプクがあったほうが金魚にはいいですよね」と仰る若いお母さんがいらっしゃいました。もちろん!というわけで、これまで金魚飼育をしていたプラ製容器からバージョンアップ。フィルターがセットになったオールインワンタイプ水槽を購入されました。
そうそう、夏の金魚すくい大会の会場でも人気だったガラポン抽選会を、今回も実施。水槽を買ってくれた人のみを対象に、賞品(オールインワン水槽「アクアステップ」)を目指してガラポンに挑む姿がありました。
大和郡山市にお住まいの堀田利家さんご家族は、娘さんの強い要望もあってひとつの水槽でアクアと観葉植物が同時に楽しめる「アクアポニックス」をご購入。子どもたち2人でガラポンに挑戦したのですが、あああ残念!
ほかにも話を聞いてみたところ、プラ製容器で金魚を飼っている人の多いこと。確かに金魚は飼いやすい生体ではありますが、「いえいえ、1匹だけですから」(女性ご兄弟)。いやいや、そうじゃなくて(笑)。匹数に関係なく、水槽+エアポンプというちゃんとした環境で飼ってあげてくださいね。※写真とは関係ありません
あ、上田市長!ようこそ金魚水族館へ(笑)。この日はほかにも色々とイベントに出席しないといけないとかで、多忙なスケジュールの合間を縫ってこられたそうです。
金魚水族館をプロデュースしたKOTOBUKIのスタッフさんたちとも歓談。そういえば、大和郡山市役所のロビーにある水槽もKOTOBUKIでしたね。
「ああ、キワメテ!水族館さん!」と上田市長。夏の金魚すくい大会以来です。よくぞ覚えておいてくださいました(笑)。うれしさのあまり、早速オリジナルステッカーを差し上げました。ぜひ市長室のトビラにでもお貼りくださいね(笑)
◆金魚イベントの王道はやっぱり金魚すくい
やっぱり金魚すくいのイメージが強い大和郡山。イオンモール大和郡山でも独自に金魚すくい大会を定期的に開催中で、今回の会場では年間チャンピオン決定戦が白熱したムードの中、行われていました。
イベントというより、ここはもう競技そのもの。競技中は緊張感がピリリと漂っています。もちろん時間制限やすくい方など、全国金魚すくい大会の厳粛なルールに準じて、本番さながらでした。
この日は、競技以外に初心者向けの金魚すくいコーナーも。もしかしたら、この中から将来のチャンピオンが生まれる可能性だってあるんです。イオンの金魚すくい大会、ずっとずっと継続していってもらいたいものです。
2階フロアでは、絵本の読み聞かせコーナーも。金魚をテーマにした絵本中心で、数組の親子が、「話のオネエサン」に耳を傾けるひととき。いつもの日常とは違うのほほんとしたムードが、なかなかイケてました。
こちらは金魚にちなんだワークショップ。何と、金魚すくいの必須ツールであるポイを使ったクリスマスリースづくりでした。
生駒市からお越しの北井孝幸さんご家族は、何と4世代でリースづくりに挑戦。「私がちょっと靴を買いに行ってる間に、いつのまにかみんな始めてたんです(笑)」と奥様。おばあちゃん、お母さん、姉妹、ご主人、お子さんと、楽しい午後のひとときをおすごしでした。
1階メインフロアでは、午後3時から先着100名に金魚がプレゼントされるとあって、早い人で1時間前から並ぶ人たちも。午後3時になったとたん、アッという間になくなってしまったのは、いうまでもありません(笑)
◆金魚に愛情を注いで生命をつなぐ
初めて開催された「金魚フェス」。普段から金魚とふれあえる機会は少なくありませんが、全国規模の品評会が開催できたことは一石を投じたかたちとなりました。もはや品評会は弥富や浜松だけのものではない、という存在感も示しました。
何かと金魚と関わりの深い大和郡山。単なるイメージだけではなく、行政と民間が一体となって、より大きな一歩を踏み出したのは間違いありません。
公的研究機関で金魚の歴史について研究している人、金魚をモチーフにした瓢箪を自前でつくっている人、健康にとことんこだわり上質な生体だけを販売している人、金魚が好きすぎてグッズをたくさん手がけている人、金魚や爬虫類などの骨格を研究しているホネ女子(笑)など、会場のあちこちで色々な人に話をうかがうことができました。話を聞けば聞くほど、長い日本の歴史の中で金魚がいかに人に愛され固有文化を構築してきたかを、痛感せざるを得ませんでした。
手軽に飼いやすい趣味でありながら、実は奥の深いアクアな世界。同じ観賞魚でも、熱帯魚とはちょっと違うテイスト。今や金魚こそがアクアの王様といっても過言ではないような。何より、決してエンターティナーとしてでない生きものとして強い愛情を、誰もが注いでいるような気がしました。
迫りくる冬。3日間にわたって繰り広げられた熱い金魚イベントもジ・エンド。来場者のために、関係者のために、そして金魚のために場を提供してくださったイオンモール大和郡山さん、ありがとうございました!
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