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【スポット】ベタ惚れ店主の独白ストーリー☆実はアクアリストだったトンカツカフェコスモス(大阪市北区)

Posted on 2021年12月10日2023年5月13日 by aquariummagazine

造幣局や大阪天満宮、そして大阪城も徒歩圏。中小のビルやマンションが建ち並ぶ一角にあるのが、トンカツカフェコスモス。え、トンカツのカフェ?ネコカフェとか、ふくろうカフェとか、爬虫類カフェではなく(笑)?そうなんです、ググッてみても「トンカツカフェ」でヒットするのは、全国でもココ1店だけ。平日はサラリーマンが、休日にはグルメサイトで知ったマニアが。そんなお店に、なぜか約20匹ものベタがいるらしいとのウワサをキャッチ。トンカツが主のレストランにベタがいる理由は?トンカツとベタとの関係は?気になってしょうがなかったので、ランチがてらに立ち寄ってみました。

☆     ☆     ☆ 

◆もう限界!?空きスペースなし

お目当ての店は、大阪の幹線道路・谷町筋から東に入ったところのビルの1階に。オレンジ色のテントがよく目立ちます。うっそうと生い茂る植え込みが一体何なのか、それも少し気になるところです。某グルメサイトでは入りづらいとのコメントもありましたが、それはまあちょっとだけ(笑)。

 

トビラを開けると、そこはもう昭和レトロの世界。どこか懐かしさを感じさせる雰囲気が漂っています。感染対策も万全です。

 

店内のあちこちに、アンティークな小物が点在していますが、このガラスケースの中にもぎっしり。いわゆるお宝なのかガラクタなのか、さっぱりわかりません(笑)。そもそも、なぜこんなものまでお店にあるのでしょうか。

 

昭和初期生まれなら一度はあこがれた西部劇は、まさに男のロマン(笑)。オードリー・ヘプバーンらしきポスターが愛想を振りまいているのも、まさに昭和の象徴でした。とにかくこれでもかというくらい、レトロなお宝がぎっしり。もはや追加スペースはゼロに等しく、よくもまあこんなに詰め込んだものだと感心するしかありません(笑)。

◆今年で開業20周年

店主はこの人、山内彰さん。63歳。とっても気さくで話しやすい山内さん。平日は奥様にも手伝ってもらっています。しかしまあ、ところ狭しとお宝がたくさんありますねぇ。「家には置けないんですわ。嫁さんに怒られますねん。いらんものはぜーんぶ店に持っていっといて!って(笑)」。わかります(笑)。かなりの恐妻家かと思いきや、店名に取り入れられたコスモスは、奥様の大好きな花なのだそう。しかも、奥様の誕生日を選んで開業したというから、驚きを通り越してちょっと感動。恐妻家なんかでは決してなく、れっきとした愛妻家でした(笑)。

 

今年11月で開業まる20周年。今でこそカフェのネーミングは珍しくありませんが、当時としては希少だったのでは?「ごはんを食べて、そのあとコーヒーを飲んでゆっくりすごして欲しかったからなんです」という山内さん。なるほど、奥様の好きな花だけでなく店のコンセプトまで取り入れられた店名、とっても素敵だと思います。

 

メニューはあくまでトンカツが中心。開業当時から不変です。定番はロースカツ定食。

 

ということで、定番のロースカツ定食に決定。サクサクした歯ごたえと特製ソースとの相性もバッチリ。シンプルではありますが、ごはんがどんどん進み昨日今日で完成した味ではないことがわかります。まさにトンカツレジェンド(笑)!

◆自分のためにベタ惚れ

こんなにざっくばらんな店内の片隅にいたのが、今回の主役・ベタ。トンカツとの因果関係はまったくなし(笑)。円筒状の容器に1匹ずつ、全部で20匹近くいます。よく見ると、ブルー系のベタが多い気がします。「ブルーのベタって好きなんです。どことなくエキゾチックでカッコよくて。ベタによっては同じブルーでも色の違いがあったりするので楽しいです」。

 

今春、知り合いの養魚場で1匹のベタと遭遇して即決。「昔飼っていたこともあったので、直感で飼いたくなりました。成長したらどんな感じになるのかだいたい想像がついたので、大きくなりそうな予感がする子をピックアップしたのが最初でした」。ちょっとしたキッカケで、驚くほどの破格値で買えたという1匹のベタ。目利きがよかったのか、山内さんの思い通り元気にたくましく成長しました。

 

これがその時のベタ。鮮やかなブルーで、尾ひれのボリュームもたっぷり。「どんなベタがいいのか、専門的なことはよくわかりません。きれいな色をしたベタが目の前で優雅に泳いでいてさえくれたら、それでいいんです。気分よくなれます(笑)」。厨房がすぐそばなので、水換えも簡単。かといって、繁殖に関してはほぼ興味なし。ベタが好きだからベタを買ってきて、快適な環境で手元に置いて観賞する。そんなシンプルなスタンスが、山内さん流のアクアライフです。

 

あまり一般的になじみのないベタのことだから、お客さんもきっと癒されているでしょうね。「いやいや、癒されているのは私のほうなんです(笑)」。え?「お客さんには申し訳ないんですけど、ベタは私自身が楽しむために飼ってるんです(笑)」。何という利己的、、いや、達観的なんでしょう(笑)。どこまでも正直者の山内さんでした。

 

カウンターの目の前にベタがいるのに、あまりにももったいないシチュエーション。「お客さんはさほど関心がないみたいですよ」。そりゃそうでしょ、山内さんがおいしいところを独り占めしているからじゃないですか(笑)。「あ、でも以前ベタにすごく関心を寄せていた女性がいましてね。そんなに好きならどうぞと、1匹差し上げたことがあります」。はい、そうらしいですね。その女性、キワメテ的にもよーく知っているベタ好きの女性ですから(笑)。

 

このグラスにいる3匹は、入居間もない新入りさん。サイズ的にはどのベタよりも小さい感じ。

 

一番のお気に入りは?と聞いたら、どこからともなく持ってきたのがこの子。あれ?さっきまでの場所にはありませんでしたね。「この子は特別ですから。まさにベタ惚れです(笑)」。

◆元阪神タイガースの選手も

子どものころ、庭に池をつくって金魚を飼っていたという山内さん。店を出て表に案内してくれたところ、90㎝水槽にジャンボオランダが数匹。体長約25㎝で、栄養が行き届いているのか、きれいな朱色をしています。こうして、ベタ以外にも魚がいたとは意外でした。

 

さらにその奥には、尾ビレが特徴的なブリストルらしき魚も。

 

さらにさらにその奥には、繁殖させた幹之らしきメダカもたくさん。ちなみに、目の前の道路が近くの幼稚園への通園路になっていて、通りがかる園児やお母さんたちにもすっかり人気スポットになっているようです。

 

何気に置いてある2つのイスも、マジで金魚観賞用(笑)。子どもが通りかかるかと思えば、ご近所の高齢者のレストスペースになることもしばしば。

 

このほか、ミニトマトやパイナップルなどの家庭菜園なんかも少し。店内だけじゃなく、ここもびっしりあるじゃないですかー。また奥様に叱られますよー(笑)。

 

今年から始めたベタ飼育。毎週土曜日の午前中は、馴染みの養魚場へ足を運んでエサを買いに行くついでに、ベタも物色。残念ながら秋冬には在庫がありませんが、これからもブルー系を中心にカラーバリエーションを増やしていく予定です。

 

というより山内さん、ベタもお宝も、もう置けるスペースがありませんよー(笑)。

 

帰り際に見つけた、ほほえましい1枚の絵。開業した20年前、当時3歳だった娘さんがカウンターの上でお店の門出を祝って一生懸命描いたのだそう。年月の経過の早さを感じずにはいられません。

 

こちらには、今年現役を引退した元阪神タイガース・岩田稔投手の色紙や、山内さんとのツーショット写真も。「大学生のころからよく来てくれていました。プロになっても、一人でよく顔を出してくれて、今も時々ごはんを食べにきてくれています」。

 

若いころの山内さん、ジャッキーチェンに似てません(笑)?「ああ、よく言われます(笑)」。

 

これまで2度も脳梗塞で倒れて生死をさまよった経験もある山内さん。山内さんにとっての引退はいつごろなんでしょうか。「いやいや引退なんてしません。死ぬまで働きます(笑)」。

 

と力強く誓った証が、ドアでキワメテ光り輝いていました。

 

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