阪急梅田駅から乗り換えも含めてわずか30分。
大阪府民にとって箕面はあまりにも定番すぎて、灯台もと暗し的な要素もあったりします。箕面といえば、なんといっても滝。
あるいは、野生のサル。
そして、もみじの天ぷら。
季節は秋真っ盛り。
ほぼ見ごろの紅葉狩りを楽しみながら、箕面川沿いの散策路を歩いてみました。
◆梅田からわずか30分の好立地
阪急石橋駅で箕面線に乗り換え、わずか3駅。小さなロータリーのある箕面駅が、「日本の滝100選」として知られる箕面大滝へのプロローグです。
早速色づいていました。紅葉と「もみじや」。演出ではないにしろ、ちょっと出来すぎですね(笑)
通りの八百屋さんのつるし柿が、秋を素朴に演出しています。
ここから滝までは2.6㎞の道のりです。「あなたを優しく●る箕面です。」一文字だけみえませんし、今となっては想像すらできません(笑)。ご存じのかた、ぜひ「●」の中に入る文字を教えてください(笑)
通りには、もみじの天ぷらを売るお店がたくさんあります。どこのお店が一番美味しいんでしょうね。
古民家を改造したのでしょうか、洒落たレストランもありました。
こんなところに足湯がありました。滝まで往復歩いたあとは、きっと足の疲れも癒してくれそうですね。後方にみえる巨大エレベーターは、箕面観光ホテルスパーガーデンへのプロローグ。
滝まで35分。意外と近いんですね。起伏もさほどなく散策道もすべて舗装されているので、快適に歩けそうです。
◆オススメ!丹波篠山の焼き栗
もみじの天ぷらばかりかと思いきや、焼き栗を売っているお店も。聞くところによると、丹波篠山からの「出張販売」だそう。試食してみると、おおお美味い!ぜひ帰りに買って帰ることにしました。残念ながら顔出しはNGだそうです(笑)
深まりゆく秋。去年は天候の影響であまり紅葉がみられませんでしたが、今年はどうやら大丈夫のようです。しばし秋の彩りをお楽しみください。
散策道に沿って流れるのが箕面川。道からの高さは結構ありますが、常に川のせせらぎが心地よく聞こえてきます。自然が醸しだすBGM。紅葉シーズンならずとも、私たちに安心感ややすらぎを与えてくれています。
山もかなり色づいてきました。
かたつむりがいたかと思ったら、なんと沢ガニもいました。でも野生のサルは勘弁してください(笑)
◆さすが絶品!箕面の紅葉パラダイス
箕面川と紅葉のコラボレーション。まっすぐ前をみたり振り返ってみたり。秋の行進はずっとずっと続きます。阪急梅田駅からわずか30分のところにあるとは思えない、あるがままの自然が心身を包んでくれます。今ご自身がその場にいるような気分で、写真をご覧ください。
箕面川にかかる橋にも趣があります。ここではコケリウムがバッチリと(笑)
川のほとりにはテラス方式のお店も。ここにはテラリウムっぽいものも(笑)
川では今もこんな修行が行われているのでしょうか。
散策道を歩くだけでなく、横道に逸れる楽しみがあるのも特徴です。ここでは、おっきなカエデが待っていてくれました。そういえばさっきまで、中国人観光客が一枚一枚ていねいに持ち帰る姿もありました。真っ赤で可愛いカエデを自国でみせてあげたい。そんなやさしい気持ちなのかもしれませんね。
再び散策道へ。川のところどころでは、小さな渓谷が。水のサウンド、絶好調です。
ここで一句。
見上げれば 手のひらいっぱい 箕面流
昆虫館に着きました。箕面は東京・高尾や京都貴船とともに「日本三大昆虫宝庫」に数えられ、ここでは約1万種類・7万点の昆虫標本が展示されているそうです。アクア、昆虫に負けてます(笑)!
◆日本最古の弁財天・龍安寺
次なるスポット、龍安寺。箕面というとすぐに思い浮かぶのは勝尾寺。こんなに清楚なお寺があったとは知りませんでした。勝負ごとばかりに興じていてはいけませんね(笑)。ところがところが。あとで聞いた話によると、宝くじ(かつては富くじといわれた)発祥の地だそう。うーん、箕面おそるべし(笑)
この朱色の橋も印象的です。川を渡った先は、修行のための道場があるのだそうです。
朱色の橋と山の紅葉ともまた絶品です。
野口英世像があると聞いてここへ。幼いころ、母親の不注意で大怪我をしたことは有名ですが、その後博士としてアメリカ留学から帰国した際、母との再会ののち箕面へ立ち寄り母を慰めたそうです。
若いころの英世博士、イケメンです(笑)
◆風景が一変する「密林地帯」
このあたりから、散策道はすっぽり山に覆われます。紅葉もぐんと減り、周りはすっかりほの暗く。
昼間でも点灯されるほどの暗さです。
苔の成長も著しく、さっきまで何もなかった欄干には苔がびっしりと。
シダ類も多くなってきました。この環境、まさに自然が創出したテラリウムですね~(笑)
こんなところに巨岩が。高さも幅も7m以上。「唐人戻岩」といわれ、その昔に唐の貴人がこの地を訪れた際にこの巨石と遭遇。あまりにもの迫力を目の当たりにして、恐れおののき国へ逃げ帰ったといわれています。結局この貴人、滝をみることもなく帰国。もうちょっとだったのに、あーもったいない(笑)
◆そして箕面の大滝へ
何軒目かのお茶屋さんがまたみえてきました。滝までの散策道は、お茶屋さんやレストハウスが意外と多いのが特徴です。なので、お弁当なしで手ぶらでもOK。散策しながら、お茶屋さんの味めぐりをするのも一興かもしれません。
箕面駅から歩くこと約1時間半。いやいや、写真を撮りながらですからそれくらいはかかります。あと、ちょっと買い食いも(笑)。そろそろ箕面の大滝が近づいてきました。
箕面の大滝に到着。ごうごうという音と、ほとばしる水しぶき。実に圧巻です。さまざまな角度から、しばし滝観賞をお楽しみください。
「日本の滝100選」にも選ばれ、落差は33m。もう少しあとだと、豪快で男性的な滝と鮮やかに色づいた紅葉とのコラボがみれそうです。
◆さまざまな発見があった「復路」
ここからは「復路」です。少し日が陰り始め、急ぎ足で箕面駅へ向かいます。同じ道をたどっていても、往路とはまた違ってみえたりするから面白いものです。
茶道教室もあります。こんなシチュエーションだと、きっとお茶の道をいち早く極められそうですね。
おしゃれなカフェもありました。ここも往路では気づきませんでした。
またもや散策道から逸れてみると、東海自然歩道のルートが。ハイカーの姿も見受けられます。新たな発見がありそうなわくわく感。箕面へきたら、ぜひ「道草遊び」をしてみてください。
おお、これも往路は気づきませんでしたが、欄干に苔どころがツルが伸びた植物も。なんだかすごく密林っぽい雰囲気を醸しだしています。
結構下のほうまで下りてきました。午後4時ごろにもなると、人通りも極端に少なく。
街灯まで紅葉を引き立てるための名脇役。
◆本日の戦利品紹介
さてさて、帰りに立ち寄ると言った顔出しNGの焼き栗のお店へ。天津甘栗とはまた違って、秋らしい香ばしい香りがします。このまま炊き込みご飯にも使用できるそうです。それではお買い上げ~。
「もみじの天ぷらが一番美味しいところしりません?」と聞いたところ、すぐさま向かいのお店を紹介してくれました。紅映堂さんでは試食もOK。
「美味しさのこつは?」と聞いてみると、「「愛情こめてやさしい気持ちで揚げることです」。お母さんの本当にやさしい表情が印象的でした。
これが本日の戦利品。右が丹波の里本舗の焼き栗、左が紅映堂のもみじの天ぷら。
シリーズ「水のある風景」いかがでしたでしょうか。みなさんに紅葉の状況を知ってもらいたくて、急きょ掲載を早めました。明日明後日が見ごろのような気がします。ぜひおすすめです。お土産は、ぜひ焼き栗ともみじの天ぷらをどうぞ(笑)