今や日本を代表する世界の観光地・京都のまちに、アクアショップが誕生!
あー済みません、アクアショッフではなく“総合ペットショップ”でした(笑)
京都山科に本店を置き、大阪北部で店舗展開しているノアズアークの新店舗・北山店がこのほどオープン。
ノアズアークといえば、【金魚一徹】のキャッチフレーズですっかりおなじみですよね。
果たして京都の新店舗では、どのように進化した「一徹」がみられるのでしょうか。
すっかり秋めいたとある土曜日、オープン早々の新店舗にお邪魔してみました。
☆ ☆ ☆
◆京都の一等地でハイソにオープン
京都左京区の北山通り。といえば、「ああ、あのおしゃれな通りやね」と、知る人ぞ知る(笑)。そうなんです、緑豊かなケヤキが通りを演出し、外車ディーラーや小じゃれたカフェやレストランも点々と。まさにハイソな空気満々。いわずと知れた京都市内屈指の高級住宅街なのです。
そんな京都の一等地にオープンしたのが、ノアズアーク北山店。建物自体も何となくも小じゃれてます。駐車スペースもあり、表裏合わせると全部で13台収容可能。「意外に思われるかも知れませんが、アクアのみならず京都のペットショップって駐車場が少ないんですよ」(専務取締役の上村公之さん)。こんな店構えをみたら、きっとレストランか何かだと思われるでしょうね~(笑)。
駐車の順番を待つ車も外車が多くて、こんな光景だけでもちょっと非日常的(笑)
2年前に制定された京都市の条例で、ド派手な看板やサインはご法度になりました。あーだからか、北山通りに面したどのお店もちょっと地味にみえるのは。北山店も例外ではありませんでした。目立った店舗装飾ができない分、ほかの方法でお客さんをゲットしないといけませんね。
ん?何やら作業中のアクアマネージャーの川村卓矢さん。セコムの横にはおお~~~!え、ええんですか?そんなことして(笑)!
実はこの人、去年の「ジャパンペットフェア1017」の水槽レイアウトコンテストで見事グランプリを獲得したイケてるアクアリストでもあるんです。ホームグラウンドである草津店でも川村ファンが多く、今回も「川村さんがいるなら新店舗にぜひ来てみたい」というお客さんが何人もいらっしゃいました。やっぱり大事なのは、人ですよね~。
「こんな感じでいかがでしょうか」と、いつものように屈託のない笑顔でニコッ。ありがとうございます!セコムと肩を並べることができるなんて、オープン早々光栄すぎます(笑)。
新しくなったノアズアークのロゴマーク。これまた北山通りの景観にもマッチしています。よくみると、エコっぽいグリーンがメインカラーです。ペットも人間もひとつの地球に住まい、それが大きな輪になって世界平和につながれば。そんな思いが店舗名にも込められているようです。
◆自分たちがいいと思う商品をラインナップ
では早速店内へ。と、その前に。玄関の片隅に何げに鯉が3匹。ゆくゆくはもっと手を入れて、ちょっとした池に設えるのだとか。完成したら、こんな和の世界もさらに北山通りにマッチすることでしょう。
店内中央にはドカーンと。お店を象徴するような店内のランドマークになっていて、なかなかいいです。まるでノアズアークというお店を象徴するような、大きな木の幹のようにもみえます。
こぢんまりした店内スペースに、アクアなアイテムがぎっしり詰まってる感じ。
季節がら、ヒーターを中心に扱うコーナーも。
天井を見上げても広~い。中2階があっても全然大丈夫な感じ(笑)。
品揃えのポイントはやっぱり売れ筋商品?「いえいえ。私たちスタッフがいいなと思うものや、実際に使ってみていいと実感した商品を主軸にしています」。あー、これは信頼おけますね。お店のものすべてが「おすすめ」なんですから。
お、用品の上からチラッと生体水槽が。そういえば、どのコーナーにいてもひときわ水槽が見えますが、これって演出の賜物?だったらすごい(笑)
◆見た目も機能もイケてる理想の生体水槽
アクアコーナーの一番奥。壁面を利用した生体水槽がズラリと並び、圧巻です。
よくみると、単なる黒で統一されているだけでなく、ところどころ木目調のメンテ用パネルが仕込まれていてモダンな雰囲気が漂っています。
一番の特徴はここ。3段あるうちの最上段の水槽には傾斜がつけられていて、ちょっとしたアクセントになっています。もちろん単なるデザインだけでなく、女性や子どもでも生体が見やすいという利点も。ほかではあまりみかけない、ユニークで斬新な見せ方の設計施工をしたのは、KOTOBUKIでした。え、水槽メーカーがこんなことも?と思った読者は、ぜひ過去の記事もごらんくださいね。
生体水槽には、中国から輸入したものや弥富や浜松、九州の長洲などの老舗の養魚場に直接足を運んで仕入れたユニークなものも。これまで、全国を東奔西走してきたアクアマネージャーの川村さん。その行動力は単に仕入れだけでなく、人脈づくりにもひと役買って販促につながっています。
メンテなどの作業や商品知識、接客は当たり前。店の中にいるのではなく、積極的に外に出ることが人脈をつくり、結果的に利益につながっているのでしょう。これぞノアズアークが掲げる金魚一徹スピリット。看板に偽りはありません(笑)
こちらは水草水槽。水草にもこだわりました。国産にこだわり、生産地にもこだわり、こちらは九州産の水草のオンパレード。
いい水草がしっかり育つようにと、ライトの本数はやや多めです。
「どういうわけか、安価な鉛巻の束の水草よりこちらのほうが売れるんですよ(笑)」と川村さん。ちょっとしたことでも、やっぱり地域によって違います。お店が地域を育て、地域もお店を育てる。そんな空気が早くも満載でした。
店内は、結構年配のお客さんの姿がいらっしゃってたような気がします。若いお客さんもいらっしゃいましたが、年齢層に関係なくみなさんどことなく上品な気がしたのは、土地柄のせいかも知れません。
ほかにもシクリッド系、メダカ、グッピーの姿も。「金魚一徹を標榜していますが、それだけではいけません。今後は熱帯魚に関しても、これまでのノウハウを駆使して色々やっていこうと計画中です。観葉植物を扱いたいという意見もあるので、それも北山店ではふさわしいのかなと思ってます。色々画策中です。まだ秘密ですが(笑)」と上村さん。これからの展開が大いに楽しみです。
◆たった3日間で早くもリピーターさん
「新店舗の店長は?」。誰もが知りたい疑問に、このあたりでお答えしましょう(笑)。ついこの間まで門真大橋店でアクアを担当していた木村昂史(たかし)さんが店長です。ごらんの通りイケメン。これからはキムタクならぬ「キムタカ」と呼んであげてください(笑)
木村さんは、文字通り金魚一徹スピリットを継承すべき期待の星。その腕を買われ、新店舗の話が出た時から店長は彼しかないと決まっていたそうです。これまで東大阪市在住だったのに、新店長就任を機に京都市内に引っ越ししてきたのだそう。「今は覚えることも多くて仕事も楽しくて仕方ありません」と木村さん、なるほど笑顔がとっても素敵です。「昔はこんなんじゃなかったんですけどね(笑)」(川村さん)。目下独身生活満喫中だそうなので、いい人がいればぜひ。
あっ!上村、川村、そして木村。あら~、要職に就く3人とも村ばっかり(笑)。単なる縁だけのつながりではないのかも知れませんね~。
京都市内からやってきたという、アクア趣味同士のご夫婦2組。偶然北山通りを車で入っていてお店をみつけました。「お店に入ったら、なんと川村さんがいたんです!」。えーっ、ということは草津店の常連さんだった?「そうですそうです!」とうれしそう(笑)。プレオープンでご対面して、翌日のグランドオープンにもやってきて、明日もきはるんですか?ときいたら「たぶん(笑)」。「いつでも気軽に来てくださって楽しんでいただけるお店にしたいんです」と上村さん、この日知る限りでは初のリピーター誕生でした(笑)
ちなみにこのご夫婦、以前ご紹介しためだか街道の会長・秀さんとも知り合いらしく、「4月29日のめだか街道開きの時も行ってたんですよ~」。あらまあ何と。「キワメテ!水族館」も取材にお邪魔してましたが、会いませんでしたね~(笑)。世の中、広いようで案外狭いものだと実感した次第でした。
「京都にはなかなかいい店がなくて困ってました(笑)」と同じく京都市内からこられた親子4人。ここなら車で10分ほどしかかからず、しかも駐車場もあるのでいつでも気軽にこれるとオープンを喜んでおられました。お子さんたちも、真新しい水槽の中の魚をじっと見入ってました。これを機に、ご家族のアクアライフがより一層グレードアップすることを祈っています(笑)
2人の男児と一緒に来店した男性。かれこれ2時間近く店内におられます。聞いたところによると、メダカを4匹飼っているのだとか。といえ、「まだ初心者なんです」(笑)と。飼い始めたばかりの悩みは、どんな用品がベストなのかという点。そんな時も、ぜひスタッフに声をかけみたら悩みや不安はきっと一発解消することでしょう。ちなみに、お父さんいわく本格的に飼うのはこのお子さんなのだそうです(笑)
◆初のわんちゃん用スイートルームも
お店内の真ん中には、鉄道模型のジオラマコーナーを連想させるガラス張りのわんちゃんねこちゃんコーナー。木のベンチでゆっくりこころゆくまで眺めていてくださいね。もちろん気に入ったらお買い上げ~(笑)
ペットショップでは珍しい簡易スライド式ロックを内部に採用。作業がスピーディーにできて、安全性もばっちりだそう。水飲み用のボトルも、手軽に高さを変えられるそうです。
そういえば、においがまったくありません。換気を一方向にすることで、常に新鮮な空気を取り入れることができるそうで、これならお客さんに不快感を与えることなく、スタッフも気持ちよく仕事ができそうです。
は~、こんなしぐさや表情、癒されます。
奥にはペットホテルも完備。ケージではなく、ちゃんと個別にドアもあるし仕切りもあるし、まるでネカフェモード(笑)
ドアを開けると、あらまあこんな可愛いベッドが(笑)。
ちなみに、2階の新しいエリアではわんちゃん用のスイートルームもつくられる予定で、一日一匹限定で、まるでわが家にいるような広々とした環境が実現するのだそうです。今から楽しみです。
◆お店づくりは人脈づくり
まだ店内にはないレイアウト水槽づくりはこれから。「じっくりとりかかろうと思っています。このレイアウトをそのままくださいというお客さんも確かにおられますが、そうではなくこのレイアウトと同じものを自分でもつくりたいんです、というお客さんが増えればいいなと思ってます」(川村さん)。しかも初心者でも理想に近づけられるように、色々と提案をしていける店こそ、また川村さんの考える理想のアクアショップでもあるのでしょう。
「やっぱりガラスの水槽は気持ちがいいです」と、またもやニコニコ顔の木村さん。これまではアクリルの水槽ばかり扱っていたので、ガラス水槽の透過性がやたら新鮮なのだそう。「掃除するのも楽しいです」と、取材中笑顔を絶やすことは一度もありませんでした。早くも自覚と責任が芽生えてきたに違いありません。
販促の一環として、「スタッフ持ち回りでブログ更新もこれからは本格的にやっていきます」(左/木村さん)。「そやで~、これからはお客さんに顔を売っていかなあかんねんで~」(右/川村さん)。そう、スタッフがSNSなどで顔を売ることでお客さんとのつながりもでき、情報交換も可能に。そして、近い将来は川村さんがやってきたように、外へ出る時間を惜しまないこと。そうすれば、仕入れ先などとも独自のパイプができて販促につながるのですから。
この日は、オープニング記念のイベントも色々と。特に、金魚の仕入れでは欠かせないやまと錦魚園さん(奈良県大和郡山市)の応援により、金魚即売会も実施。ノアズアーク門真大橋店ではすっかり定番イベントとなっていますが、「お店の金魚とはできるだけかぶらないように、かつ養魚場らしい生体を選んで持ってきました」(同園・西脇高広さん)。
京都市内での開催という点では珍しい金魚即売会。「ノアズアークといえば金魚」というくらい、少しずつ地元に定着していくといいですね。やっぱり高級住宅街には、金魚や鯉が似合いますから!
そういえば、やまと錦魚園さんも大事なブレーン。特に今回も応援にきてくれた西脇さんとは、まるで兄弟のような関係で、長いつきあいの間柄だそうです。「意外とシャイなやつなんですよ~」と川村さん、オープン早々西脇さんの意外な一面を暴露してしまいました(笑)。
「お~い、アクアチームで写真撮るよ~」という川村さんの声がけでスタッフ集合。やまと錦魚園のスタッフも一緒に。
店を成長させていくには、事業拡大や利益追求だけでなく人脈づくりも大事な要素。人が人を呼び、刺激が刺激を生み、お店のポテンシャルも上がります。この京都で、この北山通りで、この高級住宅街で、ノアズアークの魔法でアクアリウムを定着させていってくださいね。
【総合ペットショップ・ノアズアーク北山店】
所在地/〒606-0955京都府京都市左京区松ヶ崎雲路町12番2
電話番号/075-721-1212
ファクス/075-721-1239
ホームページはこちら