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【ショップ】「うちにしかできないこと」をまた一歩☆来年創業55周年を迎える老舗・トロピカルフィッシュ佐野(大阪市北区)

Posted on 2020年12月18日2023年5月13日 by aquariummagazine

2021年に創業55年を迎えるトロピカルフィッシュ佐野(大阪市北区)。関西屈指の老舗で、現在は2代目オーナー・佐野昌伸さんと店長の内田崇暢さんとの強力タッグでアクア業界を牽引しています。同店の強みは、何といっても現地買い付けによる直輸入に特化している点。特にアジアアロワナに関しては、マレーシアの一流ファーム・フォーエバー社と代理店契約を締結。世界トップクラスの個体が日本国内で手に入ることで、全国のアロワナファンからも熱い視線を浴びています。

☆     ☆     ☆

◆強みは何といっても直輸入

大阪梅田の繁華街にほど近い大阪市北区中崎町。周辺はレトロなバーやこぢんまりとした雑貨店が多い人気エリアでもあり、夜になっても人通りが絶えない一角でもあります。そんな中でアクアショップとしての歴史は50年以上。立地場所が人気エリアであろうがなかろうが、我関せず(笑)。決して動じることのない、アクアの老舗としての自信がうかがえます。

 

取材のこの日は、ちょうど前日にイキのいいアジアアロワナが海外から入荷した直後でした。早速水槽を見てみると、まず目に飛び込んできたのが、高背金龍といわれる品種で、多くの個体が遊泳中。こんなにたくさん仕入れても大丈夫?なんて余計な心配をしていたら「仕入れても仕入れてもどんどん売れるんですよ(笑)。そもそも輸入直後が一番在庫が豊富ですから」とオーナーの佐野さん。今年は新型コロナの影響も懸念され現地買い付けはできませんでしたが、これまでの実績もあり輸入が途切れることはありませんでした。加えて、おうち時間が長引いたことも功を奏したのか、むしろ例年以上に販売できたそうです。

 

こちらは過背金龍が1匹ずつ。それにしても、よくもまあこれほどの大量の個体を仕入られたものです。しかも直輸入で。聞くところによると、6~7年前から直輸入に切り換えたのだそう。ということは、佐野さんが2代目オーナーとなってから。「質のいい個体を仕入れようと思えば、やっぱり現地買い付けに限ります」(佐野さん)

 

ショップ奥の水槽では、尾びれの下半分と尻びれが赤色に染まる紅尾金龍が、ほかの魚種と混泳。さすがアジアアロワナが主力商品だけあって、ショップ内でも存在感があります。アクアの中でも、特にこだわりや嗜好性が高いといわれる個体。決して安い買い物ではないだけに、ユーザーニーズに応えようと思えば現地買い付けによる直輸入が必然だったのかも知れません。

 

そしてショップ中央上段の水槽には、ブキメラブルーが。尾びれや背ビレの先が少し青い個体。どれも現地で白いタンクに入れられていたので青色がまだ出ていないほど、輸入したてのホヤホヤ。これらはすべて過背金龍の養殖が盛んなマレーシアのアジアアロワナファーム・フォーエバー社から直輸入したものばかり。インドネシアやシンガポールなどアジアアロワナの輸入先はほかにもありますが、フォーエバー社といえばことアジアアロワナに関しては一流ブランド。そんなブランド品が佐野さんのみで入手できるというのはすごいですね、という話をしていたら、「ここ(1階)に展示しているのは、比較的ノーマルな個体なんです。続きは2階へどうぞ(笑)」。

◆高級金魚にも特化

と、その前に(笑)。アジアアロワナだけでなく、最近は高級金魚にも強みを発揮している同店。ついこの間まで、金魚に特化した別館を別店舗で構えていたほどでした。

 

今年9月にリニューアルオープン。これまで別々だった金魚とアジアアロワナをひとつに統合、効率化が図られました。トロピカルフィッシュ佐野としての新たなスタート。そのキーマンこそ、店長の内田さんだったのです。

 

過日、アジアアロワナ同様中国から大量に高級金魚が入荷されたという新情報をキャッチ。どのような傾向の金魚が仕入れられているのか、足を運んでみました。リニューアルされた店内は半分近くが金魚でしめられているものの、金魚ゾーンとアジアアロワナゾーン、そして一般熱帯魚ゾーンと、お客さんにもわかりやすい商品構成となりました。

 

平成25年、ちょうど別館が誕生したのとほぼ同時期に入社したという内田さん。もともとらんちゅうが好きで、自ら品評会にも出品し受賞歴は多々。内田さん自身の金魚に対する豊富な知識と、これまでのアロワナで培ってきた当店の直輸入ノウハウとを駆使して、高級金魚にも強みを発揮することになりました。

 

旧店舗スペースの改良によって水槽数もグンとアップ。もちろん金魚水槽も。この日は中国から届いた高級金魚がメインでした。品種名がなかなか難しい中国金魚(笑)

◆輸入直後の金魚オンパレ

龍鱗蘭寿。ドラゴンスケールらんちゅうとも呼ばれ、通常のらんちゅうよりうろこが大きいのが特徴。うろこが一番大きいものだと価格は45,000円も。こうした金魚もアジアアロワナ同様海外直輸入、もしくは国内養魚場での直接買い付けが主です。

 

水墨蘭寿。またの名をパンダらんちゅう。と聞けば、ああアレのことかと思い当たる人も多いはず。白と黒の色が可愛くて人気です。

 

白黒ダルマ琉金と三色ダルマ琉金。内田さんによると、「色ののりかたや出方には好みもありますが、黒がべったりとしっかり乗っているものが上物とされる傾向にあります。いい状態のものになると、10万円出しても中国では探せるかどうかのレベルなんですよ」。

 

特大のダルマ琉金。とにかく大きいものは高値。更紗は人気。20㎝を超えると20万円近くで売れることもあるそうな。

 

銀河蘭寿。キラキラしたうろこがとってもきれいです。

 

麒麟蘭寿。青っぽいうろこが印象的。それにしても中国金魚の品種名は難しい(汗)。内田さん、もしかして中国語ペラペラ?「いえいえ、中国語がわかるのは金魚とマージャンだけですから(笑)」。

 

村木ジャンボオランダ。九州の村木養魚場産ジャンボオランダ。もちろん国内の養魚場へも直接買い付けに参じます。今回はたまたま上海便による中国金魚が大量に在庫がありましたが、日によってはタイ産の金魚が店内を埋めつくすこともあります。要は、その時々によって入荷状況が変わるということ。ということは、店にこまめに足を運んでいれば、とっておきの個体に出会う可能性があるということになります。アジアアロワナ然り、金魚然り。

◆フォーエバー社というブランド

さてお待たせしました。今や不動のブランド・フォーエバー社のハイグレードアジアアロワナがワサワサいる2階スペシャルルームへご案内(笑)。こちらにいるのは個体は過背金龍。キラキラのうろこが背中の上まで乗っているタイプで、アジアアロワナの中でもトップクラスの人気を誇っています。そして赤い体色が美しい紅龍。どちらも古代魚の中の古代魚。ここでも入荷直後の個体をご紹介します。

 

過背金龍「レディアンスゴールデン」。金色のキラキラのうろこが背ビレのところまで乗っています。ちなみにアジアアロワナは、【品種+色】を名称とすることが一般的で、店頭では色を省略してアルファベット表記されています。

 

藍底過背金龍IB(インディゴブルー)。全体のうろこが青いのが特徴。色が濃い品種は、背びれ近くまで金色のキラキラが巻きにくい品種といわれています。

 

紅龍FR(フォーエバーレッド)。その名の通り、まさしくフォーエバー社の高品質ブランド個体。気品に満ちた美しい赤が印象的です。

 

紅龍CR(チリレッド)。FRとはまた趣の異なった発色の赤で、同じ赤でも好みの分かれるところでもあります。紅龍は身体全体が赤く染まるのが特徴。赤色の度合いによってさまざまな呼び方があります。どちらかというと、FRのほうが赤みが強い感じです。

 

どの水槽 の個体を見ても、世界を代表するフォーエバー社の高品位らしさがひしひしと伝わってきます。なおご紹介した個体は、いずれも入荷直後のため色合いがまだ落ち着いていないものもありますが、輸入直後の個体を即店頭で見ることができるというのもすごい気がします。

 

今ではワシントン条約によって輸出が禁止されている野生のアジアアロワナ。さらに輸出の許されている繁殖個体であっても、許可をとったファームしか輸出することはできません。そして輸出可能なファームの中でも、アジアアロワナの本場・ブキメラで開催されたコンテストでフォーエバー社の個体が受賞するなどして、ブランド力を不動のものにしています。

 

そんなフォーエバー社の日本代理店となっているのが同店であり、単に輸入販売というだけでなくマレーシアと日本とをつなぐ強いパイプも築いてきたのです。

◆所有感を満足させるために

 ほかにも初心者向けにネオンテトラや小型のカラシンなど、創業以来先代オーナーがメインで扱ってきた品種の在庫も豊富。「バブルの時はめちゃくちゃ売れましたよ(笑)」と佐野さん。ひところのアクアブームがピークをすぎ、その後時代とともに人気の品種が変わっていくさまを見つめてきました。

 

アジアアロワナや金魚に着目したのも、そういった理由があったから。アクアユーザーのポテンシャルをくすぐるには、熱帯魚全般ではなく品種そのものも絞り込む必要があったのでしょう。

 

海外直輸入という思い切ったノウハウを取り入れたのも、これまで以上に質の高い品種をユーザーに届けたいから、という思いがあってこそ。海外とのパイプが年々強化されていくことで、高品質の個体がユーザーの手元に届くようになりました。同時に、これからもアジアアロワナと金魚が店の大きな2本柱になっていくことは間違いありません。

 

こだわればこだわるほど、さらに別の個体が欲しくなるレアな世界。どちらかというと繁殖を楽しむのではなく、個体そのもののよさを追い求めていく極めて嗜好性の高い趣味であるといえます。いわゆる所有感。1匹いればそれで満足というのではなく、持っているだけで自身のステイタスを満たすような個体とさらに出会いたくて、ユーザーは何度も店を訪れるのでしょう。困った趣味です(笑)

 

人に自慢できる高級金魚が欲しい。SNSを通じて自分のアジアアロワナを見てもらいたい。中崎町をぷらっと歩いて店に立ち寄り個体と目が合ったら、ぜひお買い上げを(笑)

 

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