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【ユーザー訪問/前編】亀岡にサメ出没!?☆沖縄が好きすぎて自宅に美ら海をつくってしまった河村達也さん(京都府亀岡市)

Posted on 2021年10月15日2023年5月13日 by aquariummagazine

京都府亀岡市の小高い住宅街の一角。自宅の庭につくられた、海水魚メインの「水槽小屋」。いやいや、小屋というにはあまりにもエモーショナル。まさかこんな山手の住宅街にサメやヤシガニがいるとは、京都サンガF.C.も気がつくはずがありません(笑)。亀岡唯一の水族館。そして何より、キワメテスタッフも驚いた、思わぬ偶然の出会いがありました。

☆     ☆     ☆

◆なぜか「不思議な縁」

日曜日の昼下がり。2人の子どもにも恵まれ、幸せを絵に描いたようなライフスタイルを送る河村達也さん。現在は京都市内の電気機器メーカーに勤務し、大阪の大学に通った4年間以外はほぼほぼ地元愛を貫いてきた生粋の亀岡っ子でもあります。家族のみなさんに温かく迎えられた取材となりました。

 

おうちの中には、ワンちゃんや小鳥、そしてウサギまでいたりなんかします。さながら小さな動物園。チワワのくろん君。さっきまで偉そうにワンワン吠えてたくせにー(笑)。

 

今は静かにおやすみタイムですが、さっきまで周りをピョコンピョコン飛び回って、キワメテスタッフをハラハラさせていたウサギのすいもちちゃん。

 

コーラスなら任せて~、といわんばかりの美声を披露してくれた3羽のキンカチョウ。

 

もちろん魚もいます。でないと、ここまできた甲斐がありません(笑)。丹頂グッピーと紅白プラティが和テイスト?の水槽でゆーらゆら。

 

ところがこれ、水槽ではありませんでした。実は照明パーツ。建築資材で使わなくなったアクリルの透明カバーをひっくり返して台座とドッキング&セッティング。どう見ても水槽に見えますよね。

 

よく見ると照明にはKOTOBUKIのエコスポットフリーが。水槽を選ばないコンパクト設計。リサイクル水槽とエコスポットフリー。まさに地球環境に優しい水槽ユニットです。

 

この白い水槽台もKOTOBUKI製。しかも河村さんがアクアをスタートさせた記念すべきツールのひとつでもあったんです。今回はKOTOBUKIと何か縁がありそうな予感。

◆海水魚のきっかけは沖縄

早速河村さんにお話をうかがいました。2児のパパ。やや色黒で精悍な顔つきは、サッカーやサーフィン、はたまたモータースポーツにものめり込んだ過去が刻まれているようで。いわゆる体育会系。アクア歴はというと、気がついたら自宅に水槽があったというアクア血筋。やっぱり子どもの時の影響は大きいものがあります。

 

さすが海水魚のアクアリスト(笑)。子どものころから海に慣れ親しんでいます。

 

当時の実家の様子はこんな感じ。大きなリビングに趣の異なる2タイプのソファが置かれ、それぞれに90㎝らしき水槽が1本ずつ。インテリアチックに配置されています。昔の水槽の写真なんて残しておられるわけないですよね~とダメ元でお願いしてみたら、何と実家をひっくり返して出てきた貴重な1枚(笑)。わざわざありがとうございました。

 

河村さんを海水魚の魅力に駆り立てたのは、ほかならぬ沖縄の海でした。当初は観光地としても有名な本島の恩納村がホームグラウンドでした。

 

時は流れてついに水槽デビュー。当初は玄関先に置いていたそうで、恩納村の海底約10m付近をイメージにしたものでした。

 

沖縄へはいつも家族と一緒。奥様の歩さん、長女の琉花ちゃん、長男の太陽君と。以来沖縄へは「60回以上通っています」。そのせいでしょうか、琉花ちゃんがすっかり沖縄の海に魅せられて、将来の夢は?と振ってみたら「美ら海水族館のスタッフとして働きたい」ですって。先が楽しみになるのか、うちにいなくなると思うと先が思いやられるのか。さあ河村パパどうします(笑)?

 

おうちの中には、種から育てたというマングローブの木もありました。沖縄へ何度も足を運ぶことで、海以外の文化にも興味が。その一環として植物にも着目。通常はサンゴの砂で育てるケースが多いマングローブですが、河村さんはあえてそれをせず「泥で育てているんですよ(笑)」。え、泥?

 

なるほど、現地のマングローブを見ると植林する前の苗は田んぼで育てたほうがよさそうです。

 

鉢を覗くと確かにドロッドロ。でもこれがマングローブにとってベストの環境なのだそう。「沖縄の海にたくさん潜って、海水魚が実際にどう動くのだろうとか、生息環境レベルで観察してきました。なので、植物も海水魚も淡水魚も現地の環境にいかに適しているかを研究しながら人工環境を整備していくことが大事なんだと痛感しました」。

 

沖縄の海が好きすぎて、ほかの趣味は中断・再開の繰り返しでしたが、「アクアだけは不変でした(笑)。今になって思えば、あらゆる趣味の中でアクアが一番好きだったし、性にも合っていたのだろうなと思います」。それではその集大成ともいうべき、「亀岡の美ら海」へ案内してもらいましょう。

◆圧巻の水槽小屋

自宅の庭につくられた、自称・水槽小屋。小屋というにはクオリティー高すぎます。もうちょっと気の利いたネーミングにしましょう(笑)。5年前に奥様のお父様をも巻き込んで材料を調達したホームメイド。コンクリートの基礎もしっかりしていて、総重量が1.5トンという水槽の重量にも耐えています。100人乗ってもダイジョーブ(笑)!

 

トビラを開けてみると、水槽がびっしり。すべての壁面に3段の水槽を積み上げて、海水魚だけでなく淡水魚の水槽も。数えてみると、海水魚8+淡水魚7のラインナップでした。河村さん、さすがにもう増やせませんね(笑)。「それまでは家の中で飼育していたんですが、個体がどんどん増えてきてしまってもう無理と(笑)。家の中では水槽用ヒーターや水槽用クーラーで管理していましたが、コストを考えるとそれも難しくなってきたからなんです」。

 

温度調整はエアコンで一括管理。とはいうものの、「室内でも上と下では気温が異なり、水温も段によっては2~3℃変わってきます。なので、水温変化に弱い魚はなるべく温度変化の少ない場所にある水槽で管理しています」。その代わり個別のヒーターは不要。春から秋にかけても、電気代は意外と安いそうです。

 

つくり置きの海水は常時キープしていますが、「水槽4本も換水すればすぐになくなってしまいます(笑)」。ただ、オーバーフロー水槽が多いこととほとんどが90㎝以上の大型水槽のため、案外汚れにくいのだとか。海水魚は飼育が難しいとよくいわれますが、水槽はコンパクトなものよりある程度大きさがあったほうが汚れにくく、結局メンテの負担も軽減されるという定説がここでもよくわかります。

 

飼育に際しての注意点は?「まずは、海水魚はテリトリー争いができるだけないようにしています。無理に混泳させてストレスの原因にならないよう、生活圏ごとに水槽を分けて飼育管理しています」。これも沖縄での経験があってこそ。一見どの海でも混泳して見える南の海の魚たちも、ちゃんと縄張りがあることを認識した上での配慮なんですね。

 

お、こんなところに琉花ちゃんが描いた絵が。パパがずっと水槽小屋にこもっていても、琉花のことは片時も忘れないでね、的なアピールなのでしょうか(笑)。ちなみに河村さんが水槽小屋であれこれ作業するのは、2人の子どもたちが寝てから。ということは、真夜中の作業になりますね。「大丈夫です。好きなことがやれるので苦にはなりません」。

◆水槽はテリトリー別に

代表的な水槽をご紹介しましょう。120㎝水槽にいるのはヤシャベラ、アデヤッコのほか、ユニークなヘラヤガラも。スレンダーボディのすごいキャラクター(笑)。エサを見つけた時はすごい速さで吸い込みます。吸引力抜群で、ダイ〇ンもビックリです(笑)。

 

河村さんが手にしているのはオニヒトデ。全身に毒のトゲがある、かなりヤバいやつ。そんなに持ってて大丈夫ですか?「ああ、そろそろヤバいかも」。よい子は絶対マネしないように(笑)。

 

同じく120㎝水槽。シャカシャカと動きの可愛いハリセンボンやスイスイ泳ぐイヌザメ、なぜかじっとしているネコザメなど。「うちが海水魚を飼育していることがちょっとした噂になって、サメがいるって本当?とマジで驚かれたことがあります(笑)」。河村さんのことだから、ジョーズに返答したとは思いますが(笑)。

 

よくみると、水槽in水槽。水族館の人気物・チンアナゴも。ちょっとポーズがヘンですが(笑)。

 

こちらの90㎝水槽では、中央にデンと腰を据えたシャコガイがインパクトありすぎて、まるでこの水槽の主のような存在感。

 

ほかにもコブヒトデやモクズショイ、アオヒトデ、ワモンクモヒトデ、コブヒトデ、ウニ、ナマコなどが豊富にラインナップ。ここには魚を入れず、わざとろ過をシンプルにすることで、サンゴやケヤリムシなどのエサとなる微生物やプランクトンなどが増殖しやすい環境がつくられています。「その分、水換えの頻度は多くなりますがね(笑)」。一口に水槽管理といっても、さまざまな方法と工夫が必要なのです。

 

同じ水槽の「別室」には餌付け中のミスジチョウチョウウオも。

 

この90㎝水槽にはきれいなミノカサゴがひーらひら。ヤマブキハゼ、ニシキテッポウエビ、オトヒメエビなどとも同居。

 

ヒトデといえばこれ。床に置かれたコンテナボックスにいたのは、マンジュウヒトデ。通称・ウミバコ。デカっ(笑)!結構重そうですね。しかも全然星のかたちもしていません。「この間計ってみたら約2.2㎏ありました。ちなみに、小さい時は星型でヒトデっぽいかたちをしているのですが、成長するにつれて丸くお饅頭状態になるみたいです」。ダイエット中のみなさんにとっては、身につまされるエピソードだったりして(笑)。

 

こちらのアオヒトデはスリムでスタイリッシュ。同じヒトデであってもこんなに違うとは驚きました。「以前海で採取した2匹のイトマキヒトデを飼育していたこともあるんです。とってもきれいな色で、ヒトデはヒトデだけの水族館ができるくらい種類、カラーが豊富なのですごく好きなんです」。なかなかヒトデまで関心がいかないのが普通ですが、いわれてみれば確かにそうかも知れません。

 

小中型海水魚のいる90㎝水槽。ギンガメアジ、メガネゴンベのほか、チョウチョウコショウダイ、ヨソギ、ハマクマノミ、サンゴイソギンチャク、ルリスズメダイ、ミスジスズメダイなどが豪華にラインナップ。

 

それにしてもさほどスペースのない水槽小屋に、よくこれほどの海水魚を集約できたものです。曰く、「改めて見ると水槽多すぎですね。アホです(笑)」。いやいや、この情熱たるやすごすぎます。

◆懐かしの水槽コンテスト

 

もしかしてこれもKOTOBUKI?すぐには気づきませんでしたが、照明器具のエコスポットフリーでした。

 

おや、ここにも。 治療中のベタを管理しているラウンド型水槽アクスト。また、淡水フグのペア用に飼育されている水槽にも、同じくアクストのフィルターが使用されています。海水魚と淡水魚とが入り混じった水槽小屋ですが、KOTOBUKIのアクアパーツが河村さんのアクアライフをより充実させています。そういえばさっきおうちにあったまあるい水槽にもアクストのエコスポットフリーがありました。色々とKOTOBUKIのパーツが多いですが。「はい、これみんな賞品としていただいたものなんです。ほかにもまだ色々と。その節はありがとうございました(笑)」。え、賞品?「3年前に水槽コンテストがあったでしょ、キワメテ!水族館主催の第3回目コンテストが」。あー、やりました。どんな作品を出展されたのでしょうか。「カクレクマノミです」。思い出しました!サンゴを背景にした海の底のような美しい写真でした。

 

応募されたのはこの写真ですよね!?「そうですそうです。この水槽はもう今はないのですが、すっかり海水魚にハマってきたころに、募集記事を見て応募したんです」。なるほど、それで受賞されたというわけですね。その時の記事がこれ。「ウェルカムで賞」を受賞。何という偶然。まるでヤラセのような展開(笑)。いやー、ユーザー訪問の取材を通じてこんなことがあるなんて。不思議な縁を感じずにはいられませんでした。「たくさんいただいて、色々助かっています」いえいえ、賞品とはいえ長年ご愛用いただきまことにありがとうございます!

◆河村パパの発想とは

水槽コンテストの興奮が収まったところで、最後に紹介するのはヤシガニ。もちろん沖縄産。最大の甲殻類で肉食。普段は「おうち」に入っています。ドッグフードを嗜んだり、アジをまるごと食べるのがヤシガニ流。「小さいころはヤドカリみたいな大きさで、殻も必要なんです」。こんなに大きくなるのですね。以前も別のところの取材で見せてもらったことがあるのですが、間近に見るのはこれが初めてかも知れません。

 

たまには庭をお散歩することも。「意外と足が速いんですよ(笑)」。いやいや河村さん、握手してる場合じゃないですよ(笑)。

 

ほかにもこんなところにバンパイアクラブがいたり。

 

海のギャング・ウツボがいたり。

 

改良アバターエンゼルがいたり。

 

外にはメダカがいたり。

 

海水魚や淡水魚の水槽がぎっしり詰まった水槽小屋。ここには、沖縄に対する河村さんの思いもぎっしり詰まっています。よくぞここまでやりました。

 

でも、いくら好きだからといって、単に海水魚だけを集めても仕方ない。いくら趣味でも広がりもない。だったら、自分が飼育した魚たちを人に見てもらえることはできないものか。そう考えた河村さんは、あることを思いついたのです。「行き着くところはそこだったのだなと今も思います。あれがなければ、ここまで頑張ってこれたかどうかわかりません」。

 

思いがけないパパの発想に、そのきっかけとなった長女の琉花ちゃんも大賛成。河村さんをかき立て、思いをカタチにしたものとは一体何だったのでしょうか。ちょうど時間となりました(笑)。それでは次回をお楽しみに!

(後編へ続く)

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